バレーボールにおけるセンターの役割とは?
歴代の名選手を選手をご紹介する前に、センターというポジションの役割を説明したいと思う。
センターはやはりブロックが一番重要な仕事になってくる。相手のセンターだけでなくレフト、ライトもマークし、常に動きを見て左右のブロックに参加するのだ。相手チームのアタッカーだけでなくセッターを注意して観察し、どこにトスを上げるのかを瞬時に察知する力が必要になってくる。
攻撃面ではクイックと呼ばれる速攻を中心にアタックを仕掛ける。クイックはサーブレシーブがうまく返らないと使えない攻撃なので、アタックよりもブロック中心の役割が多くなってくる。また、後衛になったときはセンターのバックアタックを捨てて、レシーブのうまいリベロと交代することが多くなる。サーブレシーブは通常はリベロの方がうまいからだ。
ロス五輪のキャプテン!”江上由美”
1977年に初めて日本代表に選出された江上由美は、日本だけにとどまらず世界的なセンターとして活躍した。身長が175センチと女子バレーボールの世界において大きくはなかったが、ブロックに優れており、中心選手として活躍する。攻撃でも当時としては珍しい移動攻撃を行っていた選手だ。
また、女子日本代表で主将を務めており、ロサンゼルス・オリンピックで銅メダルを獲得した時も江上由美が主将だった。一度代表を引退するが、結婚して丸山姓で1987年に復帰し、1988年のソウル・オリンピックにも出場している。
闘将”吉原知子”
闘将として恐れられた吉原知子も、現役時代はセンターとして活躍していた。日本人選手として初めてイタリアでプロ契約を結ぶことができた名プレーヤーなのだ。
バルセロナ、アトランタ、アテネの3大会で吉原知子はオリンピックに出場する。オリンピックではメダルを獲得できなかったが、練習中のまとめ役としてチームに大きく貢献した。現在は引退してJTマーヴェラスの監督を務めている。次の世代の名プレーヤーを育ててほしい。
現役No1センター”荒木絵里香”
荒木絵里香は、中学、高校時代から日本の将来を背負って立つ選手として期待されていた。高校時代には三冠を達成し、Vリーグの東レ・アローズへ入団して日本代表にも選ばれる。
2005年から日本代表に定着した荒木絵里香は、ワンポイントブロッカーからスタメンまで上り詰め、2008年北京オリンピックではベストブロック賞を受賞する。そして、2012年のロンドン・オリンピックではロサンゼルス・オリンピック以来のメダル獲得に大きく貢献する。
結婚、出産もあり一時代表から離れるが、現在は復帰しており、リオ・オリンピックのメンバーにも見事選ばれている。
まとめ
バレーボールにおけるセンターの役割は多岐にわたる。攻撃だけ、守備だけではないのだ。
バレーボール女子日本代表で活躍した3名を紹介したが、荒木絵里香も32歳だ。
そろそろ次代のセンター育成と、活躍に期待したいところだ。