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バレー女子日本代表選手の最高到達点と日本らしい戦い方とは

2017 10/13 10:05あんこ
バレーバレー 日本女子代表 最高到達点
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日本女子代表の最高到達点

全日本女子2017 最高到達点は以下の通りだ(敬省略)

・冨永こよみ 305.0cm
・佐藤美弥  284.0cm
・田中美咲  282.0cm
・宮下遥   290.0cm
・石井里沙  305.0cm
・新鍋理沙  293.0cm
・長岡望悠  308.0cm
・石井優希  302.0cm
・野本梨佳  310.0cm
・内瀬戸真実 296.0cm
・堀川真理  302.0cm
・高橋沙織  311.0cm
・鍋谷友理枝 302.0cm
・井上愛里沙 300.0cm
・田中瑞稀  296.0cm
・古賀紗理那 305.0cm
・黒後愛   306.0cm
・荒木絵里香 304.0cm
・松本亜弥華 315.0cm
・岩坂名奈  299.0cm
・奥村麻依  297.0cm
・島村春世  303.0cm
・大野果奈  301.0cm
・井上琴絵  287.0cm
・佐藤あり紗 273.0cm
・小幡 真子 284.0cm

(Vリーグオフィシャルサイト 参照)
http://www.vleague.or.jp/
※内瀬戸真実選手はVリーグ退団のため、過去のデータを参照

身長190cmのパオラ・エゴヌ選手(イタリア)の最高到達点は336.0cm。2017年度では最も高い選手だとされている。日本選手選手で最も高い最高到達点を記録しているのは、身長は188.0cmの松本亜弥華選手の315cmである。
(FIVB発表の数値より)

世界の壁は高いというが、それは事実である。他国の女子選手は高身長なだけでなく、最高到達点320.0cm越えの選手が沢山いるのだ。そのような高い壁に阻まれる中、日本人選手は高さだけではないプレーをし、世界を相手に互角に戦っている。

日本のバレーはサーブ&レシーブ

日本人選手の身長は、随分と世界に追いついた。しかしロシアやアメリカのように、「壁」で戦えるほど追いつけていないのも事実なのだ。
世界の高い壁の中で日本が戦う術は、やはりサーブ&レシーブだろう。日本バレーの神髄は「拾って、拾って、打つ」これを繰り返すことである。2017年9月10日に閉幕したグラチャンバレーでも「拾って打つ」プレーを随所に見ることができた。

その中でも素晴らしい働きをした選手といえば、新鍋理沙選手だ。
1990年生まれの新鍋選手は2012年のロンドンオリンピックにも出場し、銅メダルをもたらす活躍をした。その時から新鍋選手の「サーブレシーブ」力には定評があり、グラチャンバレーでもその実力はいかんなく発揮された。
2015年から怪我に悩まされ、リオオリンピック出場も辞退したが、2017年に復帰すると、ブランクを感じさせない働きで幾度も日本に勝ちをもたらした。

日本のセッターは素晴らしい

セッターとして登録されている冨永選手、佐藤選手、田中選手、宮下選手は、実力が拮抗しているとされ、試合ごとに出る選手が違った。2017年8月に行われたアジア女子選手権では、佐藤選手、冨永選手が起用され、9月のグラチャンバレーでも佐藤と冨永がメンバーに選ばれていた。

宮下選手は日本の正セッターとして活躍していたが、2017年は怪我のため、数大会メンバー入りを果たせていない。田中選手はVリーグでの活躍が認められ日本代表入りを果たしている逸材だ。大会で登録されるセッター枠は2名のため、大会ごとに誰が選ばれるのか話題になるポジションなのだ。

そんな中、グラチャンバレーでは冨永選手の起用が目立った。5試合中4試合で選抜出場を果たし、あまり交代もなく最後まで戦いきった。あきらかに不安定なトスやミスもあったが、国際試合経験の少ない冨永選手を最後まで信じた中田監督の判断だった。

正セッターと呼ばれる宮下選手も怪我を克服しコートへと帰ってくるだろう。その時には誰がセッターとしてベンチ入りするのか。バレーファンはセッターに注目している。

勝利を模索する中田監督。新たなる選手も起用する

常に「勝つ」バレーを目指す中田監督は、新たなる選手を次々と試合に投入し、その中で勝利の方程式を探している。そのため、アジア選手権で活躍したメンバーがグラチャンバレーではメンバー入りしていないという事態もおきた。

中田監督や選手たちが見据えているのは次の大会ではなく3年後。いうまでもなく東京オリンピックである。オリンピックで「勝ち」を得るため、次の大会で新たなる選手を起用する可能性も高い。

まだ日本女子は進化の途中、これからどのような変化を遂げるのだろうか。非常に楽しみである。