2018年新設、世界トップ16チーム参加
バレーボール男子の日本代表「龍神NIPPON」が6月の開幕から10連勝と大旋風を起こし、俄然注目されているネーションズリーグ。五輪や世界選手権に比べて一般的には馴染みが薄い大会かもしれないが、国際バレーボール連盟(FIVB)により男子国際大会「ワールドリーグ」、女子国際大会「ワールドグランプリ」に代わる大会として2018年に新設された歴史がある。
男女とも世界のトップ16チームが参加。毎年行われ、今大会は各チーム12試合を戦い、その結果に基づき順位を決定する。
日本の男子は1次リーグ10勝2敗で米国に続く2位となり、上位8チームによる決勝大会(7月20日開幕・ポーランド)に進出。近年、低迷期が続いた日本男子は「復活の世界一」も視野に入れ、真価を問われるノックアウト方式のトーナメントに挑む。
男子前回覇者はフランス、初代王者はロシア
ネーションズリーグで男子の2018年初代王者はロシア。2019年大会もロシアが連覇し、新型コロナウイルスの影響で中止となった2020年大会を挟んで2021年大会はリオデジャネイロ五輪王者のブラジルが初優勝した。前回の2022年大会は東京五輪金メダルのフランスが頂点に立っている。
日本の過去成績を振り返ると、2018年大会から12位、2019年大会は10位、2021年大会は11位、2022年大会は5位と躍進した。
女子は2018年大会から東京五輪金メダルの米国が3連覇。前回2022年大会はイタリアが制覇した。女子は2021年大会に4位と最高成績を残している。
高橋藍、宮浦ら躍進、ブラジルに30年ぶり金星
快進撃を続ける今大会の日本男子は主将の石川祐希(ミラノ)を中心に、アタッカー高橋藍(日体大)、サウスポー宮浦健人(ジェイテクト)ら新世代が躍進。6月11日に東京五輪覇者のフランスを3-1で破り、6月22日にはブラジルを3-2で下して公式戦30年ぶりの金星を挙げた。
続く6月24日には東京五輪銅メダルのアルゼンチンにも3-2で競り勝ち、開幕8連勝。エース石川の205点に次いで高橋は161点と奮闘している。アニメ「ハイキュー」などの影響から海外では日本のバレー人気も急上昇している。
前回の男子決勝大会、日本は準々決勝で東京五輪覇者のフランスに0-3で敗れ、4強入りを逃したものの過去最高の5位。今大会の決勝大会初戦は7月20日にスロベニアと顔を合わせる。
目標は5位を上回る「4強以上」。1964年東京五輪銅メダル、1972年ミュンヘン五輪金メダルの実績を持つ日本男子の復活はあるのか―。来年のパリ五輪に向けて期待の高まる決勝大会となりそうだ。
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