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一世を風靡したメグカナの現在地

2016 10/11 18:34
バレーボール、イラスト
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Photo by anucha maneechote / Shutterstock.com

日本女子バレーボール界に”メグカナ”の愛称で呼ばれる2人の選手がいました。 ”プリンセス・メグ”こと栗原恵と”パワフル・カナ”こと大山加奈です。 12年前のアテネオリンピックで活躍した2人は現在どうなっているのでしょうか。2人の現在地を探ってみます。

19歳のメグカナブームからすべては始まった

2003年に日本で開催されたバレーボールワールドカップで、19歳コンビとして世界と戦った時に、初めて”メグカナ”の愛称がつきました。 この年は女子バレーボール界に色々な出来事があった年でもあります。1984年のソウル・オリンピックで銅メダルを獲得して以降オリンピックでメダルはなく、2000年のシドニー・オリンピックは出場すらできず、女子バレーが低迷していた時期だったのです。
2003年に柳本晶一が監督に就任し、闘将と呼ばれたベテラン吉原知子を復帰させ、19歳の大山加奈、栗原恵の”メグカナ”コンビを融合させて新たなチーム作りを開始。ベテランとメグカナの融合はうまくいき、2004年のアテネ・オリンピック出場を決めました。女子バレーボールの転換期にルックスも良い19歳の若手コンビが登場したので、ブームを巻き起こしたのです。

プリンセス・メグ”栗原恵”

栗原恵は高校生の時から注目されており、三田尻女子校時代には高校三冠を達成し、高校3年生の時に代表デビューを果たします。そして2003年のワールドカップ、アテネ・オリンピックと出場し、その後はVリーグで活躍します。しかし、度重なるケガで代表を外れていた時期もありました。2008年の北京オリンピックでは故障も治り、エースとしてチームを引っ張り5位入賞を果たします。
眞鍋政義監督に代わっても栗原恵は代表に呼ばれ、副主将となって世界選手権で銅メダルを獲得するなど活躍を続けます。しかし、ケガが多く、ロンドン・オリンピックの代表からは漏れてしまいます。その後もVリーグで現役を続けていますが、代表には呼ばれていません。現在32歳の栗原恵は、今シーズンも日立リヴァーレに所属しており、10月から開幕するVリーグに向けてトレーニングを続けています。

パワフル・カナ”大山加奈”

大山加奈は小学校で全国制覇を成し遂げてから、中学校、高校でも全国制覇を達成した優勝請負人でした。2002年に日本代表デビューを果たし、次代のホープとして期待されます。そして、2003年のワールドカップで”メグカナ”として栗原恵と共に売り出されました。2人の活躍があり、2004年のアテネ・オリンピックに出場した日本代表は5位入賞を果たします。
しかし、大山加奈は腰痛に悩まされ続けます。アテネ・オリンピック以降は代表を外れることも多く、日本代表に復帰しては腰痛を再発するの繰り返しで、北京オリンピックの代表からも外れてしまいます。その後、2008年に手術を受けてリハビリに専念し、1年4ヶ月ぶりにVリーグで実戦復帰。しかし、その後も腰痛は完治せず、2010年に現役を引退します。 現在は広報的な役割でバレーボールの普及に努めています。

まとめ

メグカナの時代から13年が経過し、次のスターとしてサオリンこと木村沙織が登場しました。 はたして次はどんなスターが生まれるのでしょうか。 バレーボール界の新たなスター誕生を楽しみにしたいと思います。

以上「一世を風靡したメグカナの現在地」でした。