バックプレーヤーの反則って?
日本代表の試合を観る際、6人制のバレーボールがほとんどだ。6人制バレーボールの場合、コートの前方でプレーする選手と後方でプレーする選手がいる。後方でプレーする選手のことを「バックプレーヤー」と言う。
試合を観ていて、「どうして後ろの○○がそこでアタック打ちに行かないの?ネットまで寄ればスパイク打てたでしょ!?」と歯がゆい思いをしたことはないだろうか?
これができないのは、「バックプレーヤーの反則」があるからなのだ。バックプレーヤーの反則というのは、「アタックラインを踏んでスパイクを打ってはならない」というものだ。
アタックラインとは、自陣コート、敵陣コートそれぞれのややネット寄りにあるラインのことで、バックプレーヤーがスパイクを打つ際には、このラインを踏まないように「ジャンプ」してスパイクを打たなければならないのだ。だから、「今のは打ちたいけど打てない」といったことがあるのだ。
判定が難しい?ホールディングという反則
バレーボールではネット際でのせめぎ合いがよく観られる。スパイクへのブロックに、ネット際に落ちるボールへのトス合戦。これは試合を観る上でかなり白熱する場面のひとつだ。
この時「ホールディング」という反則がある。ホールディングというのはその名の通り、ボールを「ホールド」、つまり掴んでしまう、長時間体の一部分で受け止めてしまうという反則だ。トスを行う際にはよく観られる。
しかし、この反則は長年審判をする方たちの中でも判断が分かれる。人によってはホールディングをとらないプレーでも、別の人にはあっさりとホールディングだと判断されることもある。もちろん、選手たちも「今のはホールディングには値しない。時間が短すぎるもの…」と感じることもあるようで、苦笑いを浮かべる場面も見受けられる。
だが、試合においての審判の判断は絶対のため、文句も言わず試合に戻るのだ。
脚でのレシーブは反則じゃないの?
基本的にバレーボールは手でプレーするスポーツだ。しかし、時には「脚でレシーブ」を行う選手も見受けられる。脚でのレシーブは基本的に反則とはならない。このようなプレーをあまり観る機会が無いだけに、反則と判断してしまいがちだが、反則ではないのだ。
過去には、腰から下、つまり脚を使ってのプレーが禁止されていたこともある。それが1995年のルール改正により許可された。だから、現時点ではまったくもって反則ではない。
しかし、大前提として、脚でレシーブを行うのはなかなか難しいことであり、成功する確率も低いプレーだ。サッカー選手であれば思った方向にボールを飛ばすことが可能かもしれないが、バレーボール選手が普段使っているのは手なのだ。普通に手で飛び込んだ方が、成功する確率が上がる。
ただ、「手よりも脚であれば届くかもしれない」「どうしても拾わなくては負けてしまう」といった窮地の場面では、脚を使う場面もある。このあたりは試合の流れを観ていれば理解できる部分も出てくるかと思う。
まとめ
バレーボールでは、よく知られているもの、知られていないものなど、さまざまな反則がある。
反則の中には、審判の判断が難しいものであったり、バレーをよく知らない方には理解しづらいものもある。
ただ、試合観戦を重ね、試合の流れを俯瞰的に観たりすることで、反則の種類や選手のプレーの意図などを掴むことができるようにもなる。
ぜひ、これからも楽しくバレーボールを観戦していただければと思う。