外国人選手はチームに何人まで登録できるのか?
現在のVリーグの規定では、外国人選手は2種類に分けられています。簡単に説明すると、1つはA登録外国人選手と呼ばれ、外国で生まれ育った日本国籍を持たない選手を指し、もう1つはB登録外国人選手と呼ばれ、日本に帰化する見込みの外国籍選手を指します。
外国人選手の登録人数は、各チームそれぞれA1人、B1人となっています。なお、日本で生まれ育ち今も日本で生活している外国籍の選手は日本国籍選手と同等の扱いになります。
いずれにしても、各チームは限られた外国人選手枠をうまく利用して(もしくは利用せずに)チーム作りを行う必要があるということになります。
どんな選手がいるの?外国人選手の特徴
Vリーグが開幕してから20年以上が経過していますが、外国人選手はどのような特徴を持ち、どのような成績を残しているのでしょうか?ここでは個人成績に焦点を当てて、その特徴を紹介したいと思います。
個人の成績からわかる外国人選手の特徴は、高い攻撃力を持つ選手が多いということです。たとえば、アタックが2000打数以上の選手を対象にしたアタック決定率の歴代トップ5のすべてを外国人選手が占めています。また、シーズンごとの最多得点のランキングに至っては、上位20名のうち19名が外国人選手となっています。このことからも外国人選手の攻撃力の高さがうかがえます。
外国人選手はチームを勝利へと導くために呼ばれた助っ人であり、各チームともに外国人選手には高い得点力を求めていることがわかります。
リーグ優勝チームと外国人選手
Vリーグの優勝チームと外国人選手の関係はどのようなものだったのでしょうか?ここでは歴代の優勝チームに注目して外国人選手の活躍を紹介したいと思います。
優勝チームにおいて外国人選手は要所要所で優勝に貢献していました。たとえばVリーグの記念すべき第1回大会の優勝チームであるダイエーでは、このシーズンに殊勲賞とスパイク賞を獲得したアメリカ代表のポーラ・ワイショフ、当時世界ナンバー1スパイカーだったキューバのミレヤ・ルイスといった選手たちがチームの原動力となりました。
また、近年では2010/2011シーズン優勝のJT(東日本大震災の影響により震災発生前の成績で優勝決定)には、100年に1人の逸材と呼ばれ、翌年のロンドンオリンピックでは4位ながらMVPを獲得するキム・ヨンギョンが攻撃において好成績を残し、優勝に貢献しています。
このように世界トップレベルの選手がリーグ優勝の原動力のひとつとなってきました。
今後の外国人選手の展望は?
外国人選手に関しては、現時点ではリーグのルールがあるため、改正がない限り急激に増えることはありません。しかし、Vリーグの下部リーグにあたるチャレンジリーグIIでは、参加チームの裾野が広がっているため、1チームあたりの外国人選手数には変化はなくても、リーグ全体でみると外国人選手数が増えてくる可能性があります。
また、かつてのポーラ・ワイショフ、ミレヤ・ルイス、キム・ヨンギョンのような世界トップレベルの選手がリーグに加わる可能性もあり、外国人選手の活躍はともにプレーする日本人選手の成長にも繋がりますし、そうなることでリーグ全体のレベルが上がり、ひいてはファンの獲得にもつながります。
日本バレー界のためにも、今後もさまざまな外国人選手がプレーしてくれることを期待したいですね。
まとめ
日本のスポーツにおいては、サッカーや野球に見られるように、外国人選手の存在はチームの勝利のためにもファン獲得のためにも非常に重要なものです。
代表チームには見られない戦い方が見られるのも、外国人選手がいるリーグならではというものです。
ぜひ日本人選手だけではなく、外国人選手にも注目してみてください。
以上「女子Vリーグをさらに盛り上げる?外国人選手の存在」でした。