重要なのに見過ごされがちなランニング
トライアスロンの最後の種目であるランニング。地方で開催されるレースを見ていると、スイム、バイクと好タイムをキープしていたのに、最後のランニングでペースが落ちてしまう選手もかなりいます。
ランニングは一見地味なので、3種目の中でも一番練習不足になりやすいことが原因かもしれません。逆に言えば、ランニングをしっかり練習しておけば、最後の最後で他の選手たちをごぼう抜きしながらゴールできる可能性があるということです。
そこで、初心者の方でもタイムが上がりやすい2つの練習法をご紹介します。
ランニングのタイム向上に効果的な2つのキーポイント
ランニングのタイムは、ただがむしゃらに走り続けるだけではなかなか上がりません。というのも、タイム向上には2つのキーポイントがあるからです。
1つ目は心肺機能の向上です。ランニングでは心臓の1回の鼓動で送ることのできる血液の量が多いほど有利と言われています。
2つ目は筋肉量の増強です。当然ですが、最後の最後まで筋力が持たなければ、好タイムは生まれません。
この2つを意識したトレーニングが、ランニングのタイム向上に非常に効果的です。
トレーニング1:心肺機能をアップするビルドアップトレーニング
キーポイントの1つ目である心肺機能を向上させるために効果的なのが、ビルドアップトレーニングです。まず、このトレーニングのために、自分がランニングのときにギリギリペースを保てるスピードを知る必要があります。たとえば、そのペースが5分/Kmだったとしましょう。その場合、次のようにトレーニングします。
5分/Km +15秒のペース
↓
5分/Km のペース
↓
5分/Km -15秒のペース
このように、ビルドアップトレーニングではペースを少しずつ上げることで心肺機能を向上させます。運動場などのトラックで距離を測りながら行ってみましょう。このトレーニングを続けることで、レースの終盤にペースをキープしたり、上げたりすることができるようになります。
トレーニング2:筋肉量の増強に効果的なスプリントトレーニング
ランニングは、スイム、バイクと2種目を終えた後の最後の種目です。すでに疲労の溜まった状態でランニングを始めて好タイムを出すためには、どうしても筋肉量の増強が不可欠です。そのために効果的な練習法がスプリントトレーニング、簡単に言えば全力疾走です。次のように行います。
30秒間の全力ダッシュ
↓
3分間のウォーキング
これを5セットほど行うだけです。スプリントトレーニングを繰り返し行って筋肉量を増強させることで、レース終盤にも力強い走りをキープできます。
トレーニングでの注意点
ご紹介した2つのランニングトレーニングを行う際に注意していただきたいのが、トレーニングの場所です。ランニングトレーニングは、スイムやバイクに比べても身体への負担が大きいのが特徴です。特にスプリントトレーニングでは全力疾走するため、膝などの関節にも負担がかかります。
そこで、可能なら運動場など全天候型トラックで行うことをおすすめします。また、坂道が近くにあれば、上り坂を活用すると全力疾走でもペースがゆっくりになることで負担が減り、逆に筋力負荷は増えるため、より効果的にトレーニングできます。
ケガをしてレースに出られなくなってしまっては元も子もないので、身体のことを考えつつトレーニングしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ランニングで好タイムを出すため、ケガに注意しながらしっかりと心肺機能と筋肉量の増強を目指したトレーニングを行いましょう。
トライアスロンのランニングはスイム、バイクを終えて最後の種目。しっかりトレーニングしておけば、最後の最後で他の選手をごぼう抜きしながらレースを終えることも可能かもしれません。