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男子テニス界の英雄フェデラー 史上2人目の通算100勝

2019 3/4 15:00田村崇仁
フェデラー,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

ドバイ選手権で今季初優勝

男子テニス界の英雄が節目の大台に到達した。2日に行われたドバイ選手権のシングルス決勝で第2シードの37歳、ロジャー・フェデラー(スイス)が第5シードのステファノス・シチパス(ギリシャ)を6―4、6―4で下して今季初優勝を飾り、ツアー大会で史上2人目のシングルス通算100勝を達成。2001年に19歳でツアー初勝利を果たし、四大大会史上最多20度の優勝を誇る「生きる伝説」が新たな栄光を手にした。20年近く積み重ねた偉大な足跡から大きなブランクもなく、勝ち続ける王者の強さが際立つ。

歴代1位も視野

「長く、素晴らしい旅だった。これまで一瞬、一瞬を大切にしてきた。厳しい時期もあったが、その犠牲は価値があるものだ。100勝に届いたのは絶対的な夢がかなったという気持ちだ」。男子ツアーを統括するATPの公式サイトによると、フェデラーは勝利を決めた瞬間、両手を突き上げて大歓声に応え、万感の思いをにじませた。

フェデラー足跡表,ⒸSPAIA

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年齢を感じさせないサーブの威力と切れ味、華麗な片手バックハンド、多彩なテクニックと機を見たドロップショットなど緩急自在な試合運びで観客を魅了。3連覇が懸かった今年1月の全豪オープン4回戦で敗れた20歳のシチパスに一度もブレークを許さず、会心の試合だった。1968年のオープン化以降ではジミー・コナーズ(米国)の通算109勝が最多。歴代トップの座もいよいよ視野に入ってきた。

コナーズが粋な祝福

快挙達成を受け、コナーズも「3桁の優勝者クラブへようこそ!1人で少し寂しかったから、仲間ができてうれしいよ!」と粋なコメントで祝福。2度の年間グランドスラムを達成した伝説のロッド・レーバー氏(オーストラリア)も「100勝した君の信じられないキャリアは本当に素晴らしい偉業だ」とツイートし、海外は温かい祝福ムードに包まれている。

フェデラーも「ジミーが成し遂げたことは信じられない功績だ。でも記録より大事なことがある。自分はまだ健康であることがうれしい。素晴らしいチーム、家族の長年のサポートにも感謝を言い表せない」と素直に喜びを語った。

歴代トップ5表,ⒸSPAIA

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フェデラーに次ぐ3位には94勝のイワン・レンドル(米国)、現役選手でみるとラファエル・ナダル(スペイン)が80勝で4位、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は73勝で6位となっている。女子ではマルチナ・ナブラチロワ(米国)がキャリア通算167勝を挙げている。

四大大会20勝

偉大な足跡となる100勝の内訳は四大大会のグランドスラムで20勝、年間成績上位8人で争われるATPファイナルで6勝、四大大会に次ぐ格付けのATPマスターズ1000で27勝、ATP500で22勝と輝かしい。

「100勝という数字は深い満足感がある。多くの人はグランドスラムを強調するけど、われわれは年間のツアーで戦っている。この記録はそこで長い間、勝利し続けてきた証明でもある」と誇らしげに説明した。

コート別で見ると、ハードコートで69勝、芝で18勝、赤土のクレーで11勝、カーペット2勝となっている。

19歳で初勝利、36歳で5勝

年齢別に見ても、その偉大さが浮かび上がる。

フェデラー年齢別表,ⒸSPAIA

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19歳で初勝利して以来、大きな浮き沈みもなく、勝ち続けていることに価値がある。22歳で10勝、23歳で11勝、そして30歳で8勝、36歳でも5勝。29歳の錦織圭(日清食品)も「僕のアイドル」と言ってはばからない存在。4日付最新世界ランキングで4位に浮上したフェデラーは「まだ自分のタンクにエネルギーは残っている。あとどれだけやれるか自分でも楽しみだね」。

今季は3年ぶりにクレーコートにも復帰予定。旺盛な探究心と情熱を失わず、英雄は世界のトップに君臨し続ける。

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