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ウィンブルドン開幕! フェデラーの連覇、錦織の復活の行方は

2018 7/3 16:29SPAIA編集部
錦織圭,ウィンブルドン,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

ウィンブルドン開幕

プロテニス最高峰の大会グランドスラム。そのうちのひとつ、ウィンブルドン選手権が7月2日に開幕した。今シーズンの日程は7/2-15で、2日から7日までの1週目では3回戦までが行われる。緑色鮮やかなグラスコートで白いウェアを纏った選手たちが躍動するこの大会。今回は錦織圭、杉田祐一、ダニエル太郎、そして西岡良仁の4人の日本人選手が出場。予選を勝ち上がった選手はいなかったが、4人が本大会にストレートインできるようになったところに、日本男子テニスの向上がうかがえる。

他のグランドスラムでは新世代の王者が誕生することもあったが、このウィンブルドンでは過去10大会アップセットが起きていない。ロジャー・フェデラー(3回)、ラファエル・ナダル(2回)、ノヴァク・ジョコヴィッチ(3回)、アンディ・マリー(2回)と“ビッグ4”が優勝を分け合っている。

前大会決ではフェデラーがチリッチとの決勝戦を3-0で快勝。フェデラーの圧倒的な試合運びに、一度も主導権を奪えなかったチリッチが、試合中にもかかわらず涙をこぼすほどだった。

ウィンブルドン選手権,2018年,主なシード選手ドロー表

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フェデラーは連覇へ順調、錦織は厳しいドローに

●ロジャー・フェデラー
大ベテランは今シーズンも絶好調だ。1月には全豪オープンで優勝し、記念すべきグランドスラム通算20勝目をあげた。その後は昨シーズンと同様に、全仏オープンを含むクレーコートシーズンを全休して体力をチャージ。6月のグラスコートシーズンで実戦に戻ると、メルセデス・カップ(ATP250)で優勝、続くゲリー・ウェバー・オープン(ATP500)で準優勝とコンディションの良さを見せた。今大会ではドローにも恵まれており、2003~07年に成し遂げた5連覇以来となる連覇、そして9度目の優勝に向け視界良好だ。

●錦織圭
錦織にとってウィンブルドンはグランドスラムで唯一ベスト8入りの経験がない大会。今大会でベスト8進出を果たしたいところだが、状況は芳しくない。負傷から復帰した今シーズン、まだタイトル獲得には至っていない。5月のBNLイタリア国際(ATP1000)は準々決勝でジョコヴィッチに敗れ、その後は全仏で4回戦止まり。グラスコートシーズンではゲリー・ウェバー・オープンで2回戦敗退と厳しい状況。ドローも錦織の味方をしたとはいえず、3回戦でキリオス、4回戦で第4シードのズベレフと当たる激戦区だ。

●ラファエル・ナダル
体調に不安を抱えながらも全仏で優勝したあと、グラスコートはここまでツアーには参戦していない。ケガの回復具合が気になるところだ。ドローは悪くはないが、3回戦の相手は全仏でジョコビッチを撃破し今シーズン最も躍進しているチェッキナート。勢いのある同選手はさらなる金星を狙っているはずだ。コンディション次第では1週目で姿を消す可能性もある。

●マリン・チリッチ
前回大会ファイナリストは雪辱を果たすべく大会に臨む。全仏では準々決勝進出、グラスコートシーズンはフィーバー・ツリー選手権(ATP500)でジョコヴィッチを下して優勝。コンディションは悪くない。1回戦では西岡良仁をストレートで下し、幸先の良いスタートを切っている。

●アレクサンダー・ズベレフ
今大会は第4シードで参戦。全仏では準々決勝進出を果たしたが、グラスコートではゲリー・ウェバー・オープンで初戦敗退。ただダブルスでは兄のミーシャとペアを組み準優勝を果たしており、コンディションは問題なさそうだ。ビッグ4の支配が続くウィンブルドン。世代交代の急先鋒は彼に違いない。今大会どのような活躍を見せてくれるか。

●ノヴァク・ジョコヴィッチ
長い苦悩の時を過ごすジョコヴィッチ。今シーズンはまだタイトルがなく、全仏では準々決勝でチェッキナートに金星を献上した。芝ではフィーバー・ツリーで準優勝。過去3度優勝を誇るこの大会で復活ののろしをあげられるか。

●杉田祐一
昨シーズン、ツアー初優勝を飾ったアンタルヤ・オープン(ATP250)では2回戦敗退となったが、ゲリー・ウェバーではティームを下して準々決勝進出を果たした。今大会のドローはズベレフの山。勝ち進めば3回戦でジョコヴィッチと対戦の可能性がある。

連覇、復活…様々な思いを抱いて臨むウィンブルドン。大会第2週には誰が勝ち残るか。