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女子テニス界の話題を総なめ!大坂なおみの魅力

2018 3/29 11:49跳ねる柑橘
大坂なおみ
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トップ選手を次々撃破!日本女子選手初の快挙を達成

2018年3月、BNPパリバ・オープンで優勝し、その名を日本のみならず世界中にとどろかせた大坂なおみ。日本人女子選手として初めて、WTAプレミア・マンダトリーの大会でWTAツアー初優勝を成し遂げた。
スピーチやSNSでのチャーミングな言動と、絶対女王セリーナを彷彿とさせる男子顔負けのパワフルなプレーで、テニスファンの心をガッチリと掴んで離さない。
今後の日本女子テニス、そしてWTA全体を引っ張る存在として大きな期待が寄せられている。

大坂が見事優勝したBNPパリバ・マスターズは、プレミア・マンダトリーというグランドスラムに次ぐ階級のハイレベルな大会だ。そんな大会で優勝したこと自体すばらしいことなのだが、そこに至るまでの対戦相手を見ることで、彼女の快進撃がいかに女子テニス界におけるビッグニュースだったかがうかがえる。

1回戦では元世界女王のマリア・シャラポワに見事なストレート勝ち。その後も2回戦では元No.2のアグニエシュカ・ラドワンスカ、準々決勝ではNo.5のカロリナ・プリスコバ、そして準決勝で現世界女王のシモナ・ハレプにも勝利。
特にハレプ戦では第2セットをベーグル(6-0でセットを取ること)とするなど圧巻の勝利だった。

決勝の相手は、同い年で急成長を続けるロシアのダリア・カサトキナだったが、ここでもストレートで勝利し優勝を勝ち取った。強敵ぞろいの手ごわいドローを勝ち上がりタイトルを掴んだことで、一躍トッププレーヤーの仲間入りを果たした。

10代の頃から実績は十分!東京五輪日本代表との期待も

この優勝でにわかに注目を集める大坂なおみだが、2016年から既に実力の片鱗(へんりん)を見せていた。この年グランドスラム初登場となった全豪オープンで、いきなり3回戦まで勝ち上がると、全仏と全米を合わせて3回戦進出を果たす。

翌2017年には、前年負傷で出場を見送ったウィンブルドンでも3回戦進出とし、若干19歳にして4大大会すべてで3回戦進出と結果を出した。
またこの年の全米オープンでは、1回戦で前回大会優勝者のアンジェリック・ケルバーを破る金星を上げており、これで大坂の知名度はこれで一気に高まった。

大坂なおみは、ハイチ系アメリカ人の父と日本人の母の間に生まれた。3歳の時に渡米しているため、拠点はアメリカで言語も日本語より英語のほうが得意。
二重国籍だがテニス選手としては日本国籍を選択しており、国別対抗戦フェドカップやホップマンカップ(体調不良で棄権)でも日本の選手として出場している。日本のテニスファンとしては2020年の東京オリンピックで大坂の活躍に期待がかかるが、彼女には米国籍という選択肢も残っている。

日本の場合、二重国籍者は22歳までにどちらかの国籍を選択しなければならない。
2019年10月に22歳になる大坂。彼女自身は、「日本代表として東京五輪でプレーするのが夢」と語っているが、最近のめざましい活躍もあるため、国籍をめぐって様々な憶測や報道がなされている。

実力もキャラも魅力たっぷりな“ベイビー・セリーナ”

大坂のテニスは、あの“絶対女王”セリーナ・ウィリアムズを彷彿とさせるパワフルなプレーと、時速200kmを超える高速サーブと力強いストロークが持ち味だ。
特にフォアハンドが強烈だが、バックハンドでウィナーをもぎ取るシーンも試合中に度々見られる。そのルックスとプレースタイルから、米国では“ベイビー・セリーナ”と呼ばれることも。

その憧れのセリーナとはマイアミ・オープンの1回戦で対決し、6-3、6-2で勝利している。
第一子の出産から復帰した絶対女王と期待の新星との勝負は、若き大坂に軍配が上がった。このドラマのような展開は、世間から大きな注目を集めた。

大坂はスピーチや記者会見にとどまらず、Twitterでも天真爛漫な発言をすることで知られている。BNPパリバ・オープンでの優勝スピーチは、マイペースぶりをいかんなく発揮。

大坂自身

最悪のスピーチだった

引用:デイリースポーツ

 

と振り返っている。
また、マイアミ・オープン2回戦でスビトリナに敗れたあとは

Time to take a breakkkkkkkk(休憩タイムに突入~~~~~)

引用:ライブドアニュース

 

とTwitterに投稿。一部で”ナオミ節”と呼ばれる彼女らしい飾らない発言が好感を集めている。

これまでの成績からもわかるように大坂の強みは、どのサーフェスでも実力を発揮できることだ。そして、自分より格上の対戦相手にも臆することなく戦い、勝ち得るだけの実力がある。
一方、自分と互角や格下の相手に対しては取りこぼしがあるため、これが今後の課題となるだろう。

BNPパリバの時のように大会を通じて集中し続けることができれば、大坂なおみが取れないタイトルは無さそうだ。