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テニス最高峰「ウィンブルドン」は出場資格の獲得も難関な大会だった

2017 7/10 10:01村正 吉和
テニスボール
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Photo by Jiri Vondrous/Shutterstock.com

錦織圭選手の躍進によってテニスが注目されてきました。ただ、大会の名前がテレビなどで出てきても、聞いたことがあるけど詳しくは知らないという方もいるのではないでしょうか?今回は「ウィンブルドン」大会に注目して出場にはどのような条件があるのかを紹介したいと思います。

「ウィンブルドン」になぜプロ選手は出場したいと思うのか

テニスの大会にはランクが決められており、ランクが高ければ高いほどポイントと賞金を多く獲得できます。ウィンブルドンを含めた「グランドスラム」といわれる大会は4種類あり、優勝者には2,000ポイント、優勝賞金ともなれば億を超える賞金が与えられる、一番ランクの高い大会です。
そのため出場資格も厳しく、また参加者も強豪選手ばかりで、勝ち進むことだけでなく参加することも非常に困難な大会なのです。しかし、プロになったからには一番の高みを目指すために、選手たちは「グランドスラム」優勝を目指して戦うのです。

どうすれば「ウィンブルドン」に出場できるの?

プロであれば出場資格を理解していると思いますが、観戦している人の中にはどのようなルールで選手に出場機会を与えているか分かりにくいですよね?男子シングルスを例にして紹介したいと思います。
「ウィンブルドン」への参加はまず、本人の申し込みから始まります。大会6週間前に申し込みを行い、受理された選手のうち、ランキングの上位104選手が予選なしで本戦へ出場できます。そして選考に漏れた選手の中から主催者から推薦で8選手が選出されます。
どちらの選考にも呼ばれなかったランキング上位120位までの選手と、ここでも上とは別に主催者推薦枠として8選手、計128選手で予選を戦い、本戦には16選手が勝ち上がります。この16選手と本戦出場資格のある112選手の、トータル128選手で本戦を戦うことになります。
つまり、予選に参加するまでに、最低でも世界ランキングの上位200位ほどに入っていなければならないというわけです。

ATP世界ランキングポイントの仕組みとは?

「ウィンブルドン」への参加資格にも利用されているランキングとはどのような仕組みなのでしょうか?ランキングの種類は「ATPランキング」と「ATPレース」に分かれ、同大会の選考基準は「ATPランキング」となります。
このランキングはその選手が参加したポイント上位18大会の中で、前年に獲得したポイントとの差を1年ごとに積み上げるルールです。
例えば「ウィンブルドン」で昨年優勝した選手は2,000ポイント獲得しています。ただし仮に今年は調子を落とし1回戦で敗退してしまった場合、10ポイントしか獲得できないため、ランキングとしては-1990ポイントが積み上げられ、総ポイント数からマイナスされてしまいます。
この過酷なルールを見ると上位選手がランキング順位を守り続けることの難しさが良く分かりますね。

なんとか出場資格を得た予選。何回勝てば本戦出場?

本戦への出場資格を逃してしまったものの予選出場選手に入った場合、何回勝てれば本戦に出ることができるのでしょうか?
その答えは3回です。予選で3回行われる試合に全て勝利した選手、男子シングルス16名、女子シングルス12名、男女ダブルス4組に本戦へ出場資格が与えられます。ただし3回戦で負けてしまったとしてもまだ本戦出場のチャンスがあります。
本戦の1回戦に出場する予定選手にアクシデントがあり棄権となった場合、参加できる可能性があるのです。しかし、予選が終わった次の日に本戦の対戦相手が決まり、その数日後に本戦で戦うことになるので、予選から戦う選手は体への負担も大きくなることでしょう。

ランキング上位選手も大変。出場義務制度ってどんな制度?

錦織選手のようにTOP10位に入っていれば大会で大きな失敗をしなければ、参加資格を失うことも無いのでは?と思う人もいるでしょう。しかし、上位30位以内に入ったプロ選手には「出場義務」が発生する大会が存在します。

・「グランドスラム」 4大会(ウィンブルドンなど)※欠場すると0点
・マスターズ1000 8大会(モンテカルロ大会除く)※欠場すると0点
・500シリーズのうち  4大会
・ワールドツアー250  2大会

ランキングに反映されるポイントは上位18大会のポイントという決まりがありますので、強敵を破ってポイントを稼がないとランキング上位をキープできません。もし大会でポイントを落としてしまうと次回のウィンブルドンを含む大きな大会の出場機会を逃してしまう可能性もあるので、上位ランキングに入っている選手にとっても大会に向けたコンディション維持が大切になってくるのです。

まとめ

「ウィンブルドン」のような大きい大会の出場機会1つを取っても、戦っている選手は厳しい条件の中で頑張っているのがよく分かります。厳しさが分かるとより応援に熱が入るもの。次回大会では最後まで各選手を応援してあげたいですね。

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