アンディ・マレーのウィンブルドン!
イギリス国民を熱狂させた2013年。テニスウィンブルドンの決勝の舞台にはアンディ・マレーと宿敵ジョコビッチ。前年には、決勝で当時の王者フェデラーの牙城を崩せず、その賜杯を手にすることができなかったマレーだが、今年は違った。宿敵を倒しての優勝ということで、77年間イギリスの地元から優勝者が出ていなかったプレッシャーから解放される日が来た。長く深いため息が漏れていた時代から抜け出すことができたのだ。
一時代前には、ティムヘンマンがその重責から達成しえなかった称号だ。コーチとして迎え入れたイワンレンドルとのトレーニングで生まれ変わった瞬間といえるだろう。これまで定評のあった守備力に攻撃力も加わったことで、さらにレベルが引き上げられたといえる。
そしてこの優勝からさらに3年後、今度はラオニッチを撃破して2度目のウィンブルドンでの優勝を飾り、着実に力をつけている。
アンディマレーのすごさ!
アンディ・マレーのプレースタイルは、ワウリンカのようなサービスが早いというわけでもなく、またフェデラーのように華麗なフォアハンドやナダルのようにえぐるようなエッグボールがあるというわけではない。これまでの名プレイヤーはそれぞれに、一番武器になるショットを持っている。
特にその場合、攻撃的なショットに注目が集まる場合が多いのだ。しかし、アンディ・マレーの場合は、攻撃においてはもちろん、どのショットも高度な技術があるが、それにも増して守備力に定評がある。長く深いボールをベースラインギリギリに打ち返したかと思うと、今度は短く鋭角に打ち込んでくるカウンターぎみのショットなど、一見押されているように見えても確かな攻撃力がある。地味に見えていても、そんな力強さがマレーの強さの秘訣だ。
アンディ・マレーを支えたイワン・レンドル!
イワン・レンドル。彼の名前を知っているだろうか?彼もまた、グランドスラムのタイトルホルダーで、ATPツアー100勝を挙げるなど数々の功績をあげた選手だった。そんな彼がコーチとしてアンディ・マレーとパートナーを組むことになったのだ。レンドルのプレースタイルがマレーのそれと似ているとは決していえない。
なぜならレンドルは、攻撃的なフォアを武器にドンドン自分から仕掛けていくプレースタイルだったからだ。これまでのマレーの守備的なプレーに、攻撃力をプラスさせるということで、レンドルが呼ばれたのだろう。レンドルの指導のもと、マレーの攻撃的なフォアハンド逆クロスが完成し、そして、ロンドン五輪金メダル、全米、ウィンブルドンの優勝とその能力を押し上げたのだ。強化したい部分を的確にレベルアップできた証拠だ。
まとめ
アンディ・マレーのウィンブルドン優勝には、名コーチレンドルとの共闘があった。これからのさらなる活躍を期待しよう。