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水球の歴史を理解する5つのポイント

2016 12/9 21:03
水球
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Photo by PhotoStock10/Shutterstock.com

水球の歴史や発祥の地など、知られていないことも多くあるのではないだろうか。ここでは、水球がどこでどのようにして広められてきたのか紹介する。

水球の起源は?

水球の発祥国はイギリスだ。19世紀の半ばにイングランド内でプールが作られ、そこから水泳を習うことができるクラブが多く立ち上がる。
それぞれのクラブの特徴を出そうとイベントが多く行われ、その中でも注目を集めていたのが、水中で行うウォーターフットボールだ。フットボールとはいえ、ボールをキックするのが難しいため、手を使いながらゴールを目指すスタイルに変化していく。これを水中フットボールとして新たにルールを作ったのが、水球のルーツと言われている。

日本への水球の普及

水球のルーツはイギリスで、それ以降、ヨーロッパ各国やアメリカに広まっていくことになる。日本にはどのように普及したのかということだが、その歴史は1907年までさかのぼる。
公式の記録をみると、日本最古の水球の試合が行われたのは、第二回関東連合遊泳大会において東京高等師範学校と第一高等学校によって行われた試合とされている。日本の場合、東京の大学チームから水球チームが作れられ、その後各地に広がっていたとされている。

日本水球チームの世界への羽ばたき

海外に遅れはしたものの、日本では1907年に水球が導入されていたようだ。1915年に慶応義塾水泳部内にウォーター・ポロ・チームが作られ、8月に初の国際試合デビューとして横浜外人クラブとの試合が行われてから、国民の関心も集まるようになる。
その後の1925年には、日本選手権に水泳競技の一種目として導入され、1932年には日本代表チームを編成し、ロサンゼルスオリンピックに出場を果たした。これが日本水球チームの国際大会のデビューとなったのだ。
現在、海外選手と同等に戦うにはまだレベルに差があるが、選手強化や環境の整備に力をいれ、リオ五輪では念願のオリンピック出場を果たしている。

日本水球の未来

日本国内ではまだまだ水球がメジャーとは言えないが、少しずつその関心が高まってきている。社会人チームがいくつか存在するものの、現在は大学生のチームがトップレベルとなっている。日本がこの先水球のレベルを上げていくには、競技人口の増加がまず第一のポイントに挙げられる。
野球やサッカーなどは言うまでもなく競技人口が多く、下部チームが多数存在している。競技人口を増やすことでプロチームができあがり、日本の強化競技として組み入れられていくことで、海外からの遅れを取り戻す必要がある。

海外チームの強さ

ヨーロッパには、日本と違いプロリーグが存在している。イタリア、スペイン、ハンガリー、クロアチア、ドイツにプロリーグがあり、そのうち、ハンガリーやモンテネグロ、クロアチアでは国技となっている。プロリーグがあることで、より高いレベルで技術の強化やコンビネーションなどに磨きをかけることが可能になる。
スピーディーなパスワークと、豪快に決めるシュートが水球の見どころの一つだ。海外選手は体格もよいことから、そのダイナミックさに驚かされる。

まとめ

水球の歴史について紹介してみた。日本ではまだまだメジャーとは言い切れない水球だが、着実にそのファン層を広げている。これまでの水球の歴史をみながら、これからの日本代表の活躍を応援しよう。