サーフィンの歴史の始まり
サーフィンの発祥について詳しい時期はわかっていませんが、少なくとも西暦400年頃に、サーフィンの原形が存在したと考えられています。
中でも最も有力な説は、古代ポリネシア人が、漁の帰りに波に乗る術を知り、それから木の板に乗るようになったというのものです。ポリネシア民族の儀式にサーフィンのようなものが登場したり、ポリネシア全域にサーフィンが伝わっていたことがわかっています。
イギリスの探検家ジェームス・クックは、ハワイやタヒチで見かけたサーフィンのことを航海日誌に記しています。
サーフィンの世界への広がり
ポリネシアの島々にキリスト教宣教師などヨーロッパ人が移住するようになると、ポリネシアの文化は野蛮で宣教の妨げになるとして、サーフィンを禁止してしまいました。
一度滅びかけたサーフィンを復活させたのが、近代サーフィンの父として名高いデューク・カハナモクです。オアフ島出身の彼は、卓越した水泳技術を持ち、1912年のストックホルムオリンピックではアメリカ代表として出場して水泳で世界新記録を樹立しました。その後、十数年にわたって王者の地位を維持し続けた彼は、サーフィンの普及に努めたのです。彼の活躍によって、アメリカで爆発的人気が出たことが、近代スポーツとしてサーフィンが復活した要因といえるでしょう。
サーフィンの大会
サーフィンは用いられるボードの大きさで種別され、ショートボードとロングボードの2種類があります。
世界で最も権威のあるショートボードの大会は、世界プロサーファー連盟(WSL)が運営するプロツアーです。World Chanpionship Tour(WCT)は男女別に世界一を決める最高峰の舞台で、出場するためにはWorld Qualifying Series(WQS)でポイントを獲得し、男性は上位15名、女性は上位6名に入ればWCTに出場する資格を獲得できます。
日本でのサーフィンの普及
日本では、江戸時代の文献に、子供たちが浜辺で波乗りをしている様子や、「瀬のし」と呼ばれる木の一枚板で波乗りをしていたという記述が残っています。近代スポーツとしてのサーフィンの発祥は、第二次世界大戦後、1960年頃に駐留アメリカ人たちが湘南などの海でサーフィンを始め、それを見ていた子供達が真似をして始めたのが起源と言われています。
国内の競技人口は若者を中心に300万人と言われています。海に囲まれた日本では、千葉県、神奈川県、沖縄県など、数多くのサーフスポットがあります。
日本で行われるサーフィンの大会
1965年に日本サーフィン連盟が発足し、翌年にサーフィンの第1回全日本選手権大会が開催されました。この大会も2016年には51回目を迎えています。
また、神奈川県の稲村ヶ崎におけるサーフィン大会も有名です。稲村クラシックと呼ばれる大会で、台風が多く発生する8月~9月にウェーティング(波待ち)期間があり、その期間中に開催条件に合致したビッグウェーブが発生した時だけ開催されます。1981年の第1回の開催からこれまで3度しか開催されていない伝説的な大会で、24年ぶりの開催となった2013年の大会は注目を集めました。
まとめ
サーフィンの歴史や日本での大会などについてまとめてみましたが、いかがでしたか?
日本では若者文化の象徴と言えるスポーツですが、東京オリンピックでの採用を受けて、ますます注目を集める競技になりそうですね。