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稀勢の里は復活できるのか 過去の休場横綱はどうだった?

2018 6/9 11:00SPAIA編集部
稀勢の里,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

稀勢の里は復活することができるか

平成29年1月場所に初優勝を果たしファン待望の日本人横綱となった稀勢の里は、平成29年3月場所に負傷をしながらも連覇を達成した。「怪我が治れば白鵬と共に大横綱となり、大相撲を盛り上げてくれるのでは」という期待を抱かせてくれたが、予想以上に重く1年以上経過した今でも癒えてはいない。

左肩付近の負傷から始まり、左足、左上腕筋、大胸筋、腰と次々と故障個所が増えてしまい、満身創痍という状態で復活どころか15日間相撲を取り続けることすら厳しい状況にある。

7場所連続休場は貴乃花に並び横綱ワーストタイ記録となり、横綱審議委員からも厳しい発言が相次いでいる。「引退」がささやかれ、このままでは待ちに待った日本人横綱が一度も雄姿を見せることなく退いてしまうことになる。

稀勢の里は復活できないのだろうか。また、過去同じように連続休場した横綱たちはどうだったのだろうか。

連続で全休した後に優勝した力士たち

下表は2場所以上連続で全休した後に優勝した力士についてまとめたものである。

連続休場力士の優勝

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稀勢の里は7場所連続で休場しているものの、全休しているのは2場所連続が最多である。過去の例から見ても優勝している力士は多く、稀勢の里の優勝を諦めるのはまだ早い。

特に、柏戸の場合、休場前の優勝はたったの1回だったが、2度の連続休場を経て最終的には5回の優勝を飾っている。中でも2度の途中休場をふくめ4場所連続休場した1963年は、1月場所での手首のケガや肝機能障害でほとんど稽古をとることができないなかったという。しかし休場明けの9月場所、柏戸は14連勝で迎えた千秋楽で宿敵大鵬を破り、初の全勝優勝で復活を果たした。

厳しい状況が続く稀勢の里だが、ここで踏ん張って柏戸のように復活した姿を見せてほしい。