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栃ノ心大関とりへ正念場 白鵬、稀勢の里は対決なるか

2018 5/12 19:04SPAIA編集部
土俵
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栃ノ心の大関昇進について

1月場所で幕内優勝を果たした栃ノ心は、今最も勢いのある力士の一人だ。5月場所の一番の見どころは、栃ノ心が大関昇進を果たすかどうかだろう。

大関昇進の目安は「直近3場所三役で33勝」と言われている。11月場所は9勝、1月場所は14勝、3月場所では10勝を挙げた栃ノ心は、すでに33勝。1月場所では優勝しているため、大関昇進を果たしていても不思議ではなかった。

しかし、9月場所は4勝しか挙げることができなかった。また西関脇として臨んだ3月場所は白鵬、稀勢の里の2横綱が不在だったということを鑑みれば、大関昇進見送りは妥当ともいえる。

栃ノ心自身も、5月場所を勝負の場所と位置付けているだろう。これまでの成績から二桁勝利を挙げれば大関昇進、9勝でも可能性がある。本来の実力を発揮できれば昇進をつかめるので、無心で2桁の勝ち星を得たいところだ。

今場所を逃すと大関昇進は厳しくなるだろう。7月場所以降は、大関昇進の目安となる「直近3場所」に14勝した1月場所が含まれなくなるためだ。

その他の注目ポイント

白鵬の復帰も注目ポイントの一つだ。昨今の取り組みは精彩を欠くが、出場すれば優勝の最有力候補に挙げられる白鵬。いまだ実現していない稀勢の里との横綱対決はファンの悲願である。

多彩な技で相手を翻弄する小兵力士として脚光を浴びた宇良の復帰にも注目したい。9月場所で負った膝の怪我が完治せず、その後は本場所の土俵に立っていない。「出場できるかどうか」というところまでこぎつけているだけに、何とか元気な姿を見せてほしいところだ。

3月場所で元気な姿を見せた豊ノ島にも注目したい。1月場所は0勝3敗4休で、個人的には引退するかもしれないと思っていた。しかし3月場所で自身の初日(幕下は7番しか行わず、豊ノ島の初日は3月場所の2日目だった)に敗れはしたものの、その後は破竹の6連勝で再度十両への道を開いた。

前相撲から最速の9場所で新入幕を果たし、一時は小結にまで上がった常幸龍からも目が離せない。ケガにより一時は3段目23枚目まで番付を落としたが、そこからじわりじわりと番付を上げ、3月場所は幕下9枚目で6勝1敗という好成績を残した。5月場所の番付は幕下2枚目と、十両昇進まであと一息だ。

一時の相撲ブームからはややトーンダウンしている感が否めないが、13日から始まる5月場所も目が離せない。