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大関高安 1年ぶり日本人優勝は可能か

2018 5/6 18:00奏希01
大相撲,観客席
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3場所連続で3賞獲得

大相撲の本場所では、日本人の優勝力士が丸一年現れていない。鶴竜、白鵬は外国人横綱であり、稀勢の里は怪我の回復が遅れている。その中で注目を集めているのが大関である高安だ。稀勢の里と同部屋の高安は、優勝争いに加われるだろうか。

稀勢の里が横綱昇進した際、同じようにメディアで騒がれた力士が高安だ。稀勢の里と同じ田子ノ浦部屋に所属し、稀勢の里が強くなった要因の一つに高安の成長が挙げられた。高安の成長により稀勢の里の稽古が充実し、安定した成績を残すことができたのだ。

高安もまた安定した成績を残せるようになり、2017年1月場所で11勝、3月場所で12勝、5月場所で11勝を挙げ、大関昇進の目安である33勝をクリアし大関昇進を果たした。どれ以上に注目したいのは、1月場所で敢闘賞、3月場所で殊勲賞、5月場所で技能賞とそれぞれ違った賞を獲得したところだ。

敢闘賞は「敢闘精神を発揮した力士」に贈られる賞、殊勲賞は「横綱や大関に勝った、もしくは優勝争いに影響を与えた力士」に贈られる賞、技能賞は「技能に秀でた力士」に贈られる賞である。3場所で3つ獲得した高安は、全ての面で高水準の実力を発揮していたと言える。

ここ一年の高安の成績

大関昇進を果たした高安だが、昇進後に休場してしまうなど目立った活躍ができていない。

大関昇進直後の7月場所は9勝6敗と最低限の働き、9月場所では4日目から休場、11月場所では何とか勝ち越しと、大関昇進前よりも大幅に星を落としてしまった。

しかし、1月場所と3月場所は違った。序盤に黒星を付けてしまい早々に優勝争いから脱落してしまっているが、12勝3敗とかなりの好成績を残した。終わってみれば安定した成績を残した高安だが、優勝争い離脱により印象に残らなかった。

今後の期待

高安は3月場所で優勝した横綱鶴竜に勝利している。1月場所でも鶴竜相手に勝利を収めており、成績も取り組みも「優勝まであと一歩」というところまで来ているのだ。序盤の手痛い黒星を無くし、15日間実力を出し切り、あと1番勝つことを心掛けてほしい。

12勝3敗だとよほどの運がないと優勝することができないが、13勝2敗であれば「優勝」の文字が一気に近づく。優勝争いはできていなかったが最終的な結果を見ると優勝まであと一歩というところまで来ている高安。優勝を期待せずにはいられない。

何より「高安優勝」という言葉は稀勢の里の発奮材料になってくれるだろう。田子ノ浦部屋の快進撃が始まることにより、相撲人気が再び高まるかもしれない。