「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

一人横綱が意地を見せた!2018年春場所を振り返る

2018 4/2 12:02跳ねる柑橘
鶴竜
このエントリーをはてなブックマークに追加

Ⓒゲッティイメージズ

横綱の意地を見せた!鶴竜が春場所幕内最高優勝

白鵬、稀勢の里の横綱二人が休場となった春場所。この場所一人横綱となった鶴竜、大関の高安と豪栄道、初場所で平幕優勝を果たした栃ノ心といった面々に期待がかかった。先場所につづき鶴竜はスタートダッシュに成功し、10日まで負けなしで順当に白星をあげた。

豪栄道と栃ノ心は10日までに3敗、高安は初日から2連敗と、スタートダッシュに失敗したが持ち直し、小結の逸ノ城が2敗、平幕の魁聖が1敗、大翔丸、豊山、勢らが3敗のまま終盤戦に入った。

12日までに鶴竜は1敗、魁聖が2敗、高安が3敗と優勝争いが絞られる。迎えた13日目、結びの一番は鶴竜と魁聖。鶴竜が勝てば、この日に優勝が決定する直接対決となった。並々ならぬ気合を感じる魁聖だったが、あっけなくはたき込みで土が付く。

一人横綱の鶴竜が横綱としての意地を見せ、4回目の優勝を果たした。優勝次点は、千秋楽で鶴竜と取り直しの激闘を制した高安。今場所躍進した魁聖も12勝3敗と星取りで高安に並んだ。期待の若手力士、阿炎と大奄美も2ケタ勝利をあげたほか、先場所優勝の栃ノ心も2場所連続で2ケタ勝利した。来場所の活躍次第で大関昇進もありえるだろう。

一人横綱の意地

鶴竜はこれで4回目の幕内総合優勝となった。2006年に新入幕を果たした鶴竜は2014年の春場所で初優勝を果たし、初場所で優勝決定戦に進んだ成績も鑑みて横綱昇進を果たした。モンゴル人力士としては朝青龍、白鵬、日馬富士に続く史上4人目の横綱だ。

2016年の九州場所以来となる優勝は、ケガを抱えながらも一人横綱としての意地とプライドで勝ち取ったものだった。初場所と同様ぎりぎりで踏ん張って勝つという横綱相撲とは呼べない取組みも続いたが、勝利を諦めない姿勢で星を取り続けた。

千秋楽では高安と取り直しの激闘の末敗れる。勝利で締めくくることはできなかったが、8場所ぶりの賜杯では笑顔ものぞいた。優勝インタビューでは「これまでの3回(の優勝)とは全く違う優勝。また一つ、成長させてくれた優勝。まだできるんだと確信した」と自信をつかんだ様子だった。2017年は負傷に苦しみ4場所連続で休場。限界説も出たが、まだまだやってくれそうだ。

平幕力士が次々と躍進。優しさにじむ魁聖に注目

鶴竜、高安の活躍と合わせて見逃せないのが、平幕勢の躍進だ。栃ノ心、阿炎、勢、大奄美、魁聖と5人の力士が2ケタ勝利を挙げた。中でも終盤まで鶴竜らと優勝争いに関わり続けた魁聖には注目が集まっている。

ブラジル出身日系3世の魁聖は、194cmという巨躯を活かした四つ相撲が得意な力士。2011年に新入幕を果たすと、これまでに2度十両に転落したものの、いずれも1場所で再入幕をとげており、幕内常連の力士だと言える。

魁聖の魅力は足元が安定した四つ相撲と、優しい性格が表れる取組後の所作だ。はたき込みや押し倒しなどで倒した相手力士に手を差し伸べる姿がよく見られ、取組後のインタビューでも柔和な表情で受け答えしている。

巡業などでもファンとの交流を盛んに行っており、その姿は「大きくてやさしいお相撲さん」のイメージそのものだ。今場所で12勝3敗と高安に並ぶ成績をあげたため、五月場所で好成績を残せば2016年五月場所以来の三役入りとなるかもしれない。大関昇進を目指す栃ノ心とともに、五月場所は魁聖からも目が離せない。

おすすめの記事