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大相撲春場所、注目の十両力士は誰だ!

2018 3/15 12:19奏希01
大相撲,ⒸShutterstock.com
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十両への注目が高まる春場所

今回の春場所ほど十両が注目を浴びることは稀だろう。というのも幕内では白鵬、稀勢の里が休場を決定し、すでに見どころが激減してしまっている。

その一方で、昨年の九州場所直前に起きた暴行により土俵に上がることができずにいた貴ノ岩が復帰。満足に相撲を取ることができるのか、再び幕内力士として返り咲くことができるのかという点に注目が集まる。

ベテラン力士が多い中で、若手力士はその壁を乗り越えることができるのか。十両優勝、幕内昇進力士は誰か、逆に幕下降格になってしまうのか。春場所の十両力士の戦いから目が離せない。

十両のベテラン注目力士

春場所の十両力士は豪風、安美錦、臥牙丸、照ノ富士、貴ノ岩といったベテラン力士らが名を連ねている。

最高位が関脇の豪風は、徐々に引退という文字が近づいてくる中、もう一度幕内復帰を図りたいところだろう。40歳目前の安美錦は、先日まで日馬富士が在籍していた伊勢ケ浜部屋の力士。明るい話題を届けようと幕内返り咲きを狙っている。臥牙丸は、同郷の栃ノ心が幕内優勝を果たしたことにより「自分も負けない」と奮起することだろう。元大関・照ノ富士は、ケガで十両五枚目まで落ちてしまったが、本来の力を発揮できれば、すぐに三役復帰できる力を持っている。

そして忘れてはいけないのが貴ノ岩だ。元横綱・日馬富士から暴行を受けたことにより九州場所、初場所と休場していた。貴ノ岩が回復しているのか、どんな相撲を取るのか、ファンにとって目が離せないところだろう。

幕内にいてもおかしくない実力者が十両にひしめき合っているため、春場所の観客は早めに入場することが予想される。

十両の若手注目力士

上記のベテラン力士に対して、若手力士も注目されている。その筆頭が炎鵬だ。わずか7場所で新十両昇進を決めた炎鵬は、横綱である白鵬が自らスカウトし命名した169センチの小兵力士。どういった相撲を見せるのか、大いに注目したいところだ。

同じく小兵の照強も、注目したい若手力士の一人だ。波に乗ったら連勝を重ねるが、逆に連敗を重ねることも多い力士だ。慣れた十両の舞台で一皮むけるのか注目したいところである。

もう一人の新十両、貴公俊も面白い存在の若手力士だ。幕下時代から双子力士として注目を集めており、弟の貴源治も十両で活躍している。ここまで幕下以下の各段での優勝経験はないが、ここ5場所全てで勝ち越しを果たし、じりじりと番付を上げてきた。15日間自分の相撲が取れれば好成績を残せることだろう。

若手力士がベテラン力士を乗り越えて世代交代の狼煙をあげるのか。ベテラン力士が意地を見せるのか。こういったところにも注目が集まるだろう。

新十両の難しさ

十両は幕下力士とは違い、15日間相撲を取り続けなければいけないという難しさがある(幕下力士は1場所に7番しか行わない)。十両に上がるまでトントン拍子で来た炎鵬、安定感を見せて番付を上げていった貴公俊が、15日間ケガ無く自分の相撲を取り続けることは簡単なことではないだろう。

しかし、幕内にまで上り詰めた力士というのは、大なり小なりそういった壁をぶち破ってその地位を築いている。彼らがその壁を乗り越えるのか、はたまた十両の壁に跳ね返されてしまうのかというところに注目したい。

もしこの春場所において、実力者ぞろいの十両で満足いく相撲を取ることができれば、今後幕内を盛り上げる力士に成長することが大いに期待できる。そういう意味でも、春場所での十両の戦いは歴史的なものになるかもしれない。