「資格」はいらないが、「検査」はある
大相撲の力士になるために必要な「資格」というものはない。
だが、検査はある。それは「新弟子検査」というもの。この検査に合格しなければ、日本相撲協会に認められた正式な力士として大相撲に出ることができない。
検査は毎年数回、大相撲本場所の前に行われる。この「新弟子検査」を受けるためには必要なことがある。
まずは、相撲部屋に入門しなければならない。師匠である親方から許可をもらったら、日本相撲協会に以下の4つの書類を提出す。これで新弟子検査を受けられる。
(1)力士届け
(2)親権者の承諾書
(3)戸籍謄本、または戸籍抄本
(4)健康診断書(医師が発行したもの)
新弟子検査の受験資格
新弟子検査は受験資格が以下のように明確に定められている。
(1)義務教育を終了している(中学校までを卒業している)
(2)23歳未満である
(3)身長167cm以上、体重67kg以上である
(4)健康である
この4つの条件を満たしていれば誰でも受験できる。
このうち健康診断は救済処置が用意されており、その日たまたま体調が悪くて不合格になってしまったとしても、次回の検査までに治療して臨めば再検査を受けられる。実際に緊張からか血圧が高くなってしまい、不合格になってしまった人もいるようだ。
最大の難関である「身長」
新弟子検査にあわせて体重を増やして臨むことはよくあることのようだ。
問題なのは身長だ。167cm以上でないと力士になれないというのは結構なハードルだ。身長は体重と違ってカンタンには増えない。身長の低い人は力士に本当になれないのだろうか。
過去にもたくさんの力士希望者が身長が足りないという理由で力士になれなかった。その人たちはどうしたのだろう。潔く諦めたのだろうか。なんと驚愕の方法で身長審査を突破しようとしていた。
身長はこうやって伸ばせ
舞の海は頭にシリコンを埋めて身長を高くして、合格したそうだ。しかし、シリコンを頭に埋めることが健康に悪いということで禁止された。
シリコンがだめなら次は何か。たんこぶだ。同じ部屋の力士に頭を殴ってもらい、大きなたんこぶを作って検査を突破した。たんこぶでも足りないという場合は、髪を結ってギチギチに固めた。たんこぶ+髪の毛のカサ増しで合格した人がいるとのこと。たんこぶはわかるが、髪の毛もカウントされるとはオドロキだ。
まとめ
現在も新弟子検査は昔と変わらない基準で行われており、同じように身長で頭を悩ます入門希望者が後を絶たないようだ。
その突破方法は昔と変わらず、たんこぶだったり、髪の毛のカサ増しだったり。もう普通に背伸びをしている人もいるようだ。
力士になりたいという強烈な情熱を感じる。