ソフトボールの選手
ソフトボール関係の仕事といえば、まず選手があげられます。ソフトボールは、近年五輪などで活躍した上野由岐子選手をはじめとする女子日本代表チームが有名ですが、女子だけではなく男子も企業の社会人実業団のチームがあり、所属している選手がいます。
女子は、日本女子リーグがあり、2016年の1部リーグを制覇したトヨタ自動車や上野選手が所属するビックカメラ高崎などの企業があります。男子は、東日本リーグと西日本リーグに分かれています。企業に所属しているので普段は、企業の仕事をしながら練習や試合をこなします。
ソフトボール選手の気になる給料ですが、2008年北京五輪で金メダルを取った時でも上野選手は、月17万円と語っていたそうです。選手達は心からソフトボールが好きで誇りを持って仕事をしているのです。
ソフトボールの監督
ソフトボールには、日本代表チームや社会人の実業団チームがあり、そのチームを指揮するのが監督です。プロ球団とは違い社会人の実業団チームなので監督の選手達に対する対応も少し違います。企業の仕事を終えた選手達をソフトボールで指導します。
有名な監督に元女子日本代表監督の宇津木妙子監督がいます。2004年のアテネ五輪では、女子日本代表チームは宇津木ジャパンと呼ばれました。宇津木監督は、初めての女性監督としてかなりのプレッシャーの中で監督業をこなしたそうです。苦労することがわかっていても、だからこそ監督をやってみたかったそうです。
ソフトボールの監督は、プレーの指導や選手とのコミュニケーションはもちろんのこと、企業スポーツなので選手達の普段の仕事の取り組み方も含めて気に掛ける必要があるのです。
ソフトボールの審判員
ソフトボールの審判員には資格が必要です。資格には日本ソフトボール協会の審判規定により第1種~第3種があり、第1種が一番上のレベルとされ全国大会の審判を担当するなど、レベルによって担当する試合がわかれます。
審判員は、試合時に公正な判断を下さなければならないですが、ソフトボールの試合は非常にスピーディで試合時間も長いことから審判も俊敏さや持久力が必要とされます。代表クラスのソフトボールの選手は、球速120Kmを超える投手がいますが打者の体感速度では160Km~170Km以上とも言われており、その速球を見極めなければなりません。
審判員も普段は、企業に所属しながら行っていることが多く、審判員の仕事を企業や家族に理解されない苦労などがあるようです。それでもソフトボールのプレーを間近で見られ、名勝負を裁くことが出来ることが審判員のやりがいとなっているようです。
日本ソフトボール協会員
1949年に設立された日本ソフトボール協会には協会員が所属しています。各地域にも協会があります。
協会員の仕事は、日本のソフトボールリーグや学生リーグや大会など、ソフトボールに関する全てを統轄すること。またソフトボールの普及や新興を推進し、社会の公益にも寄与するという目的があります。ソフトボールの指導者や審判員の資格の管理、競技会の開催、代表選手の選考、規則の制定、用具の検定などを主に行っています。「JSAソフトボール」という協会機関誌も発行しています。
協会員のやりがいは、ソフトボールを全国に普及させていくことです。協会員の皆さんにとっても、出場を強く推進していた東京五輪にソフトボールが選ばれた時は、言葉には表せない程の大きな喜びだったと思います。
ソフトボールチームのトレーナー
ソフトボールの日本代表チームや社会人の実業団チームなどの各チームには、専属のトレーナーが所属しています。トレーナーには、テーピングやマッサージをして選手をケアするアスレティックトレーナーとトレーニングのプログラム作成や指導をするコンディショニング(フィジカル)トレーナーがありますが、プロチームでないことから2つのトレーナーを兼任していることが多いようです。
トレーナーは、鍼灸師、柔道整復師などの医療の国家資格が必要になります。またトレーナーの世界標準と呼ばれるNATA-ATC、NSCA-CSCSなどの資格があります。2008年北京五輪に帯同したトレーナーの大石益代さんは、股関節の大手術や度重なる怪我があり、その経験からトレーナーとなり活躍しています。
まとめ
ソフトボールは、選手、監督、審判以外にもそれを支える協会員やトレーナーなどの指導者がいます。2008年の北京五輪は、選手以外にも女子日本代表チームを支える色んな方々の努力によって、勝ち取った金メダルだったのではないかと感じました。2020年東京五輪も皆さんの活躍が期待されます!