ソフトボールはボート競技の男性メンバーのために編み出された
ソフトボールは、当初から一つの競技として生まれたのではありません。冬のあいだ練習ができないボート競技の選手のトレーニング用に、野球を参考にして考案されたのが現在のソフトボールだといわれています。つまり、ソフトボールは、もともと男性だけのスポーツだったのです。
ソフトボールは、野球とは違い、ルールが簡単で、試合時間も短いため、男女を問わず参加しやすいスポーツです。また、アメリカ人男性のあいだでは、すでに野球が広く浸透していたこともあり、ソフトボール人口は女性中心となりました。日本などアメリカからソフトボールが伝えられた国々でも、やはり「男性は野球、女性はソフトボール」というすみ分けができたせいで、「ソフトボールは女性のスポーツ」という固定観念が形成されました。
強豪国その1~やはり母国は強し!「アメリカ」
世界の男子ソフトボール界で、強豪国として第一に名をあげるべきは、やはり母国であるアメリカでしょう。
ある競技の発祥地であるということは、それだけ競技の歴史、経験、選手人口が多いということです。当然、すぐれた実力をもった選手が育つ確率も高くなります。
男子ソフトボールの世界一を決定する最大の大会「世界男子ソフトボール選手権」では、アメリカチームは、第1回・2回大会と連覇。その後も通算5回の優勝を成し遂げています。近年は優勝から遠ざかっていますが、やはり指折りの強豪国であることには変わりありません。
強豪国その2~実力ナンバーワン「ニュージーランド」
世界男子ソフトボール選手権で、近年上位の常連となっているチームがニュージーランドです。その成績はライバルから頭ひとつ抜けており、優勝回数は6回と最多、また直近の9大会すべてで決勝に進んでいます。
ニュージーランドのスポーツといえば、なんといっても「オールブラックス」で有名なラグビーですよね。事実、国民の人気という点でもラグビーは特別なスポーツです。しかし、ラグビーに次ぐ人気のスポーツとなれば、サッカー、そしてソフトボールの名前があがります。
強豪国その3~近年成長著しい「カナダ」
アメリカ、ニュージーランドに続く強豪国となると選ぶのに迷います。南米の雄ベネズエラ、2009年の世界選手権覇者オーストラリアなど、実力の拮抗した国がいくつもあるからです。
そんななか、北米カナダの存在感はとても大きいといえるでしょう。最近開催の2015年世界選手権では見事優勝したカナダチームは、計4回の優勝、5回の準優勝を果たしています。決勝進出回数ではニュージーランドに次ぐ成績で、母国アメリカよりも多いくらいですから、その実力のほどがうかがえます。
強豪国その4~世界の強豪への仲間入りが期待される「日本」
最後にご紹介する国はわれらが日本です。ニュージーランドやカナダといった上位国とくらべると、どうしても力負けしてしまいますが、世界選手権のアジア予選や、アジア選手権大会などでは、日本は優勝常連国です。
アジアを超えた舞台での戦いにおいても、2000年の世界選手権で準優勝を果たしていますし、それ以外の開催年でも、ほぼ毎回予選を勝ち抜いて決勝トーナメントに進み、「最低でも決勝トーナメント一回戦は勝ち抜いて当たり前」という安定した成績を残しています。
これらのことをふまえて考えれば、将来、日本チームが「アジアの最強国」から「世界の強豪国」へと昇格する可能性は十分にあるといえます。
まとめ
男子ソフトボールの強豪国をご紹介しました!男子の場合、どうしても野球人気が高いため、ソフトボールは日陰の存在になりがちですよね。でも、男子のソフトボールの試合では、女子にはないパワーあふれるプレイを楽しむことができます。国内でも春と秋を中心に、実業団チームによるリーグ戦が行われていますので、お近くで試合があるときはぜひチェックしてみてください。