ソフトボールの母国アメリカ
ソフトボールの母国はアメリカです。時は1887年のアメリカ。真冬のあいだ、練習ができないボートクラブのメンバーたちが、ボートをこぐオールを使って野球の真似事をしていました。それを見ていたクラブのスタッフが、川や湖が凍って練習できないメンバーたちのために、野球を簡素化したスタイルのゲームを考案しました。これが現在のソフトボールの原形です。
つまりソフトボールは、はじめから独立した競技として誕生したのではなく、ほかの競技の「冬季限定のトレーニング」として編み出されたわけです。
発祥の地であるアメリカでは、当然のことながらソフトボールがそれなりに盛んです。ただ、アメリカでは野球のメジャーリーグがあまりにも巨大な国民的スポーツに成長しているからか、男子ソフトボールについては野球ほどの人気はないようです。
しかし、女子ソフトボールについては大変な人気をほこっており、代表チームの実力は日本とならんで世界のトップクラスにあります。
選手予想その1~投手は「モニカ・アボット」
アメリカの女子代表チームは、やはり日本などと比べるとパワー面が抜きん出ています。ピッチャーも豪腕ぞろいで、特にこれまでアメリカチームの絶対的なエースとして君臨してきたモニカ・アボット選手は、勝利数、奪三振数などで全米記録を次々と塗り替えた経歴をもっています。
アボット選手は、実は日本の女子ソフトボールチームであるトヨタ自動車レッドテリアーズのエースとしてプレイしています。2016年の日本リーグでも絶好調で、勝利率はなんと驚きの9割!東京五輪では、日本チームにとって最大の壁となり立ちはだかることでしょう。
選手予想その2~捕手は「ケイリン・キャスティーヨ」
キャッチャーのアメリカ代表選手としては、ケイリン・キャスティーヨ選手を推したいと思います。
キャスティーヨ選手はもともと全米プロリーグのアクロン・レイサーズでプレイしていた選手でしたが、2013年シーズンからは日本の豊田自動織機でプレイしています。
日本人とあまり変わらないとても小柄な選手ですが、打撃力や守備には定評があります。なんといっても、日本のチームでキャッチャーをしているということは、日本の選手の実力やチームの戦術を体感しているわけです。その経験はアメリカ代表にとっては財産になるはず。
女子ソフトボールは、事実上、日本とアメリカの二強体制が続いているので、日本で活躍をし、日本の選手やチームについて豊富な情報をもっているキャスティーヨ選手の存在は、アメリカチームにとって欠かせないものといえます。
選手予想その3~内野手は「ナターシャ・ワトリー」
アメリカチームの内野手には素晴らしい選手が大勢いますが、一人あげるならナターシャ・ワトリー選手です。
ワトリー選手も日本の名門チーム、トヨタ自動車でプレイしている選手です。内野手として登録されていますが、その打撃力のすさまじさから、打撃専門の指名選手として活躍しています。
2016年シーズンでは、打撃率4割5分2厘、出塁率5割9分という驚異の成績を残し、チームのリーグ制覇に大きく貢献しました。
国際大会の経験も豊富で、アメリカ代表として2004年アテネ五輪の金メダル、2008年北京五輪の銀メダルを獲得しています。
選手予想その4~外野手は「ジャズミン・ジャクソン」
外野手もまた実力のある選手が多いので迷うところですが、若くしてアメリカ代表チームに欠かせない存在となっているジャズミン・ジャクソン選手をあげましょう。
ジャクソン選手は1996年生まれの20歳。東京五輪では24歳ですので、まさに体力面ではピークをむかえることが予想されます。
2016年6月に日本で行われた日米対抗ソフトボールでも、外野手の要として全試合にフル出場。打撃率、出塁率ともに3割3分3厘と優秀な成績を残しています。
まとめ
東京五輪に出場が予想される女子アメリカ代表の選手たちをご紹介しました!日本は北京五輪の決勝でアメリカを破り金メダルに輝きました。アメリカチームは、その雪辱をはらすべく東京に乗りこんでくることは間違いなく、激戦が予想されます。今から楽しみですね!