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U20W杯日本代表が3発零封で快勝 メキシコ破りグループ突破に大きく近づく

2019 5/27 15:00中山亮
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日本3得点でメキシコに快勝

FIFA U-20ワールドカップ ポーランド2019グループB第2戦、日本対メキシコの一戦は日本が3-0で快勝。グループリーグ突破に向けて大きな一勝を挙げた。

日本の先発メンバーは、引き分けに終わった初戦エクアドル戦から3人を入れ替え。左SB東(広島)、CMF伊藤(名古屋)、右SH郷家(神戸)が外れ、鈴木冬一(湘南)、藤本寛也(東京V)と宮代大聖(川崎)が入る。 ポジションとしては、鈴木、藤本はそのまま左SB、CMFに入っているが、宮代はエクアドル戦の後半同様田川と並ぶ2トップ。右SHにはエクアドル戦で宮代と交代で下がった斉藤光毅(横浜FC)が右SHに入った。

一方メキシコは、開幕節でイタリアに敗れているので、グループ突破のためにも勝利は必須。 そんな重要な試合ということもあり、今大会最注目タレントの1人である10番ディエゴ・ライネスを2トップの下で自由に動き回るフリーマンとして起用。 ライネスは今年の冬にクラブ・アメリカからスペインのベティスに、メキシコからヨーロッパへの移籍では史上2番目の額となる1700万ユーロの移籍金で加入。移籍後もベティスでスーパーサブ的な起用で出場機会を掴んでおり、バルセロナも獲得を狙っているとの噂もある左利きのアタッカーである。

若原の好セーブとメラスのアクシデントが転機に

試合開始から1分が経過する前に早速ライネスが動きを見せる。日本は立ち上がりから圧力をかけようとプレッシングに行くも、中央で浮いたポジションを取るライネスを捕まえきれずDFラインの前でボールを受けられる。そこから得意の左足のスルーパスで11番デ・ラ・ロサに抜け出されGK若原と1対1の場面をつくられたのだ。

しかしこのピンチを若原がセーブ。日本がこのピンチを切り抜けることができたのはこの試合最初の大きなポイントだった。

2つ目のポイントなったのは18分に起こったメキシコの16番メラスの負傷だった。



立ち上がりのメキシコの攻勢をかわした日本は、苦しんだエクアドル戦とは異なり、藤本を中心にボールを保持できるようになり、前線では宮代が起点となることでボールを運ぶこともできていた。ただ、守備では中盤で自由に動くライネスを捕まえきれてはおらず、流動的なメキシコの攻撃にはまだ手を焼いていた。

しかしメラスが負傷し治療のためにピッチを離れたことでメキシコはライネスを左SHにまわし4-4-1の布陣に変更する。

その直後、日本はセカンドボールをメキシコのCMFの前で藤本が受けるとワンタッチで浮き玉スルーパス。このパスで抜け出した宮代が左足を振り抜き日本が先制ゴールを決める。 メキシコはそれまでと中盤の立ち位置が変わったことで捕まえるべき選手を見失っていたのだ。

日本、勝ち点4 次戦は首位イタリア

ここからメキシコは負傷のメラスに代え19番フィゲロアを投入。ライネスを右SHに固定した4-4-2へと布陣を変えるのだがこれが日本にとって追い風になる。 それまで神出鬼没の動きを見せていたライネスが右サイドに固定されたことで捕まえられるようになったのだ。

以降は日本のペースで試合は続く。

メキシコの守備は人へのアプローチは強いがスペースを埋める意識はそれほど高くない。おかげで藤本が中盤でボールを受けることができる場所をすばやく見つけ、そこを起点にして試合をコントロールすることができていた。

後半に入っても日本のペースは変わらず。52分に藤本のCKから田川がヘディングシュートを決め2-0とすると、76分には田川とのコンビネーションで宮代がこの試合2点目を決め3-0。 2得点の宮代と2アシストの藤本の活躍により日本がメキシコを圧倒し3-0の快勝となった。

これで日本は勝ち点4。この試合の後で行われたイタリア対エクアドルの試合でイタリアが1-0で勝利したため、勝ち点6のイタリアに次いでグループ2位。最終節は首位イタリアとの対戦となる。