Kリーグクラシックの観客動員数は他国とどう違う?
Kリーグクラシックの平均観客動員数は、2011年の約11000人を皮切りに減少し、直近2015年の7700人あたりで伸び悩みが続いている。
一方、日本のJリーグは2015年時点で17800人ほどで、Kリーグクラシックより増減の波も激しくはなく、根強い人気があると言えるだろう。
同じように他国の例で言えば、近年めざましい発展を遂げている中国のスーパーリーグでは、2015年時点で約22000人。過去の数字を見てみてもこれからも上昇していく傾向が見られる。
日韓戦での大敗北をきっかけに減少した?
韓国Kリーグクラシックの伸び悩みを考察するにあたっては、上の項でも挙げたように、平均観客動員数が減少に転じた2011年を振り返ってみる必要があるだろう。
2011年には韓国サッカーにおいて、重大な事件があった。それは「日韓戦での大敗北」だ。8月10日、札幌ドームで日韓の親善試合が行われた。当時、日本代表監督はザッケローニ氏だった。
この試合、韓国はフル代表で日本戦に臨んだが、3-0で敗れてしまった。チームは機能せず、日本にやすやすと得点を決められてしまうシーンも多く、韓国メディアでも「3点で済んだのが不幸中の幸い」と一斉に報じられたのだ。
日韓戦は両国民が非常に注目する試合だから、その中で負けてしまった韓国人選手たちに国民の向ける眼差しが厳しくなってしまったことは確かなようだ。
Kリーグクラシックにはスター選手がいない?
試合にたくさんの観客を呼び込むためには、スター選手の有無が多く関わってくる。彼らはある種の広告塔としての役割を果たし、サポーターにとっては「あの選手が観たいから行く」という動機づけになっていることも確かだ。
その点で言えば、Kリーグクラシックは他国のサッカーリーグに比べるとスター選手と呼ばれる選手がほぼいないのが現状だ。もちろん代表選手などは在籍しているのだが、目玉となる自国のスター選手、海外からの注目選手があまりに少ないように思える。
かつてはあの有名なアン・ジョンファン選手が、国民からアイドルのように担ぎ上げられた時もあった。彼はテクニックだけでなく、その端正なルックスでもKリーグクラシックの観客動員に一役を買っていたのだ。
お隣のサッカーリーグは流行り過ぎであるせい?
上記、日韓戦での敗北とスター選手の有無に付け加えると、お隣のサッカーリーグ、特に中国リーグの成長がKリーグクラシックを伸び悩ませている原因のひとつでもある。
中国の爆買いはサッカー市場でも大いに話題となっている。高値で諸外国の有名なスター選手を買い集め、観客動員数の増加をどんどんと押し上げている。何十億円というお金を惜しみなく払い、高いサラリーで選手を引きつけることに成功している。
お隣の国がこれほどまでに派手な動きをしていると、自国のサッカーリーグが見劣りして気落ちしてしまうのも無理はないのかもしれない。
Kリーグクラシックの観客動員数を増やすには?
観客動員数を増やすために最も手っ取り早い方法は、やはり「外国のスター選手の獲得」だ。
ただ、これにはスター選手を引きつける何かがなくてはならない。特に欧州から連れてくるとなると、やはり韓国のサッカーが見劣りしてしまうことは確かなので、選手には何かしらのバックアップを講じなければならないということになる。
そのための手っ取り早い手段が、高いサラリーを払うことだが、金銭面でのやりくりが求められるので、そうやすやすとクリアできる問題ではない。
ただやはり、スター選手を一人一人確実に手に入れつつ、自国のサッカー選手たちとの夢の共演を成し遂げていければ、Kリーグクラシックの復活も十分あり得ると思う。
まとめ
韓国のサッカーリーグであるKリーグクラシックの観客動員数は、伸び悩んでいるのが現状だ。
理由としては2011年の日韓戦での敗北の他、スター選手の不在、ならびに中国リーグの躍進などがあるだろう。
活気を戻すためには、スター選手の獲得などで国民のサッカー熱を呼び起こす必要があるだろう。スター選手の獲得には苦労するだろうが、一念発起するためには一番効果的な方策と言える。
Jリーグや海外リーグだけでなく、今後のKリーグクラシックにもぜひ注目してみて欲しい。