停滞気味?セリエAの観客動員数
欧州リーグは日本に比べると非常に人気があり、セリエAの観客動員数についても圧倒的なのかと思われるのだが、意外や意外。近年においては苦戦を強いられている。
特に2000年以降は厳しく、2000年の平均観客動員数が28,000人だったものが、2015年には22,000人ほどに減少している。リーグ内においても、ミランやユヴェントス戦においては比較的観客動員数が多いのだが、平均35,000人以上動員しているのにもかかわらずこのような状況に陥っているのは、そのほかのチームが苦戦していると考えられる。
ユヴェントスが何故好調なのか?
それでは、何故他のセリエAのクラブチームが全体的に不調な中、ユヴェントスだけが好調なのだろうか?理由としては、2011年に待望の新スタジアムが完成したことが挙げられる。これを皮切りに観客動員数が跳ね上がった。その増加率は前年比率の66%以上の増加であり、一気に観客動員数はトップクラスとなった。ウディネーゼが、2016年の1月に新しいスタジアムが完成したことを除けば、他のクラブはどのチームも古いスタジアムばかりとなっている。
このように新しいスタジアムになることが、ユヴェントスの人気が復帰したカギになるのかもしれない。
新スタジアムと旧スタジアムはどうしてここまで違うのか?
なぜ、ユヴェントスが新スタジアムに移行しただけでここまで伸びたのかというと、ただ単に新しいものに惹かれている訳ではないのだ。確かに老朽化問題もあり、古いスタジアムを敬遠しがちな人々も多いのだが、新しいスタジアムと古いスタジアムとの決定的な差は、観客席からピッチへの近さにあるのだった。
日本でも、最近ではサッカー専用のスタジアムができ、選手と観客が非常に近くなっていて人気を博していることが知られている。セリエAの旧式のスタジアムは、選手との距離が遠いことでも知られており、それが低迷の要因になっているとも言われている。
対戦カードによって大きく変わる動員数
ミランにおける平均観客動員数は14/15シーズンでおよそ43,000人。対ユヴェントスではその数を77,000人まで伸ばした。
一方、対戦カードによっては観客動員数が1万人を切るなど、安定しない状況は現在も続いている。8万人収容のスタジアムだとなおさらその見栄えは悪く、セリエAの人気が低迷しているという印象も世界に与えてしまっているのだ。
Jリーグと比べるとどうなの?
イタリアのセリエAが低迷しているといっても、日本のJリーグと比べてみたらどうだろうか?なんと低迷しているといっても、圧倒的にセリエAのほうが平均観客動員数が多いのだ。
日本の2015年の平均観客動員数は、18,000人を超えないので、まだまだJリーグでの観客誘致の努力が必要だ。だた、Jリーグにおいては、創設以来観客動員数は増えていっているので、これからもどんどん増えることを期待したい。