そもそも企業名じゃなくても大丈夫なのか!?
まず多くの人が疑問に思うのが、ユニフォームの胸部分には企業名ではなく商品名を刻む契約をしていいのかという話だと思われる。
実は必ずしも企業名である必要はなく、中には商品やブランド名を採用している企業も存在するのだ。
日本では、イングランドプレミアリーグのビッグクラブチェルシーに横浜ゴムがユニフォームスポンサーとなったことが最近話題になったが、横浜ゴムも採用しているのは「Yokohama Tyres」、つまりブランド名であるヨコハマタイヤだ。
商品を直接アピールする意図を持っている場合は、このような方式が採られるのだろう。
PlayStationがフランスのクラブに刻まれた!
フランスで積極的にPR活動を行っていたのは、ソニーの子会社でありゲーム機の開発を行っていたソニー・コンピュータエンタテインメント(略称はSCE。現在の社名はソニー・インタラクティブエンタテインメント)で、日本でも多大な知名度を誇るゲーム機「PlayStation」の名前を刻むユニフォームスポンサーとなっていた。
契約期間が長かったこともあり、後継機のプレイステーション2の文字に変わったり携帯機のPSPのロゴが刻まれたりマイナーチェンジも行われていたのだ。
契約を結んだのはオセール!
SCEはフランスのオセールという都市にあるサッカークラブであるAJオセールとスポンサー契約を結んでいたため、プレイステーションの文字はオセールのユニフォームに刻まれていた。
白を基調とし、水色の文字で「PlayStation」の文字が刻まれたさわやかな印象を与えるユニフォームになっている。
残念ながらオセールは現在2部リーグであるリーグドゥに所属しているが、今後のリーグアン復帰に期待したいところだ。
宣伝効果はあったのか!?
日本では圧倒的なシェアを誇ったプレイステーションだが、フランスを飛び越えて欧州でも変わらぬヒットを飛ばす人気ゲーム機となった。
さらに、後継機のプレイステーション2は、お求めやすい価格でDVDを再生できるという機能を武器に世界中で爆発的に売り上げることに成功している。
ユニフォームの存在がどれだけ関わったのか分からないほどの売上結果となったのだが、フランスの人にプレイステーションを知ってもらう機会となったのは事実だし、波及の一部になったことは間違いないだろう。
今後も商品名を使うスポンサーは現れる!?
現在のリーグアンのユニフォームを見てみると、かつてのプレイステーションのような商品名ではなく、企業名ばかりが胸部分に刻まれている印象を受ける。
これはリーグアンだけに限ったり、時代に限定した話ではなく、全体的に企業名をそのまま使用している企業が多い傾向にあるのだ。
やはり全体をアピールした方が宣伝効果は高いということだろうが、どうしても推したい商品を生産した企業が現れれば、商品名がユニフォームに刻まれることもあるかもしれない。