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【2018年版】リーガ・エスパニョーラの力関係とリーグ事情を解説

2018 3/12 10:58dai06
ジエゴ・コスタ
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2017-18シーズンはバルセロナの年

2017-18シーズンはバルセロナの年と言って良いだろう。1番のライバルであるレアル・マドリード(レアル)はシーズン序盤から調子を崩し、優勝争いから早々に外れてしまった。対するバルセロナは勝点を積み上げ続け、24節終了時点でリーグ首位の62点、2位にはアトレティコ・マドリード(アトレティコ)が55点、3位に48点のマドリードが続く形だ。ここからマドリードが首位に返り咲くのは非常に難しい。

シーズン開始当初、バルセロナに多くのタイトルをもたらしたルイス・エンリケが勇退し、後任となったエルネスト・バルベルデの手腕には賛否両論あった。しかも開幕直後のカップ戦でレアル相手に大敗したことも、その批判を増長させるきっかけになっている。

加えてネイマールの退団や、バルセロナの哲学に適さないとされたパウリーニョの加入なども、批判の対象なった。しかし結局は、ネイマールが退団したことでバルセロナは4-4-2の新たなシステムを使いこなせるようになり、パウリーニョもクラブにフィット。2018年冬の移籍市場では、イニエスタの後継者と目されるコウチーニョの獲得も成功し、波乱万丈に思えたシーズンは順風満帆となっている。生ける伝説、リオネル・メッシも絶好調だ。

レアル・マドリードが目指すべき復活の糸口

レアルは、エースであるクリスティアーノ・ロナウドの不調に苦しんでいた。すでに30代半ばを迎えようとしている彼は、世界最高の選手の1人であることに間違いないものの、その力を最大限に発揮できる時間が少なくなってきた。もはや彼1人にレアルの勝利を託すのは、荷が重いのかもしれない。早々に彼に代わるようなエースを連れてくる必要があるだろう。リーグ19試合出場時点で、12得点という記録は彼にとっては物足りない数字だ。

このような状況下では監督であるジネディーヌ・ジダンの雲行きも怪しい。2017-18シーズン終了後の解任説も有力視されており、いくらクラブのレジェンドとはいえフロントが彼にクラブを託し続けるかどうかはわからない。豊富な資金力とスターを有するレアルにおいては、ここに誰を据えるかでチームの結束力が全く違ってくる。そういった意味でジダンは、かつてのモウリーニョやラファエル・ベニテスとは違い、求心力のある監督といえるだろう。

心機一転、新シーズンに監督を変えるか、はたまたジダンを続投させて仕切り直すのか。どちらとも良い選択肢といえそうだが、やはりエースの獲得は急務といえよう。

アトレティコ・マドリードに君臨する2大エース

アトレティコは、宿敵であるマドリードの不調のおかげでリーグ2位に立っている。アントワーヌ・グリーズマンがリーグ21試合出場時点で8得点というのは少々物足りないが、アシスト数は6と悪くない数字だ。
加えてチェルシーで燻っていたジエゴ・コスタの復帰も嬉しいニュースで、グリーズマンに次ぐエースとして期待を集めている。

ジエゴ・コスタは気性が荒く、少々我が強い選手であることは確かだ。そのせいもあってか、チェルシーの退団の仕方も決して褒められるようなものではなかった。しかし、帰りたくて仕方がなかったというアトレティコに復帰してからは、水を得た魚のような活躍を披露。復帰戦となった18節のヘタフェCF戦ではゴールを決めている。もっともその試合で、ジエゴ・コスタは小競り合いにより出されたイエローカード1枚と、ゴールを決めた際にスタンドのサポーターと抱き合って喜んだせいで、更にもう一枚イエローカードをもらい退場してしまうのだが……。

ここのところリーガ・エスパニョーラでは、メッシ、ロナウド、グリーズマンという3選手が覇権を争う様相を呈していたが、ここにきてジエゴ・コスタもその仲間入りを果たすのかもしれない。今後の得点王争いが楽しみだ。

3大巨頭に続くクラブはバレンシア?セビージャ?

リーガ・エスパニョーラを制してきたバルセロナとレアル、そしてそれに続くアトレティコ。この3大巨頭とも言うべきクラブは、言わずもがな非常に強く国内外で好成績を収め続けている。では、その他のクラブが弱いのかというと、決してそんなことはない。リーガ・エスパニョーラは非常にレベルが高く、観戦していて面白いリーグだ。テクニカルで攻撃的なサッカーは、1分1秒たりとも目が離せない。

バレンシアやセビージャは、3大巨頭を破るだけのポテンシャルを備えている。バレンシアは多くの有望株を引き抜かれ続ける状況は変わらないものの、いくら引き抜かれてもやはりまた、次なるスター候補が現れ活躍するのだ。2017-18シーズンでいえば、1995年生まれのサンティ・ミナが24試合出場時点で9得点を挙げている。自国の若手選手が活躍してくれることほど、クラブにとって嬉しいニュースはないだろう。

セビージャはELでの連覇も記憶に新しく、リーグでも常に上位につける強豪へと成長を遂げている。このまま優勝を狙う3クラブを脅かす存在として猛威を奮ってもらいたいものだ。今後、ミランからやってきたモンテッラの手腕が問われるだろう。