「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

【ピッチに降り立つ天使】アンヘル・ディ・マリアはサイドで輝く

2017 11/20 15:30dai06
ディ・マリア選手
このエントリーをはてなブックマークに追加

先の細さは生まれつき?期待されていなかった少年時代

1988年2月14日生まれのアンヘル・ディ・マリアは、アルゼンチンのロサリオで育ち、小さな頃から地元クラブでサッカーに勤しんでいた。
体の線は細く周囲の目にはサッカー選手としては心もとなく映り、あまりにもよく動く様子から、多動性障害とまで疑われ、周囲から心配されて育ったという。

スピードに秀でていたディ・マリア少年の当時の本職はSBで、うってつけのポジションだ。サイドから駆け上がるそのさまは、プロデビュー後の彼と同じで、この頃からスピードだけではなく、鮮やかなドリブル技術も一定の評価を得ている。
地元クラブであるCAロサリオ・セントラルでユース、プロデビューを経験し、2007年には左WGへとコンバートを経験。ここでそのスピードとドリブルをものにし、まさに独壇場となった。

その後、国内外から注目されるようになったディ・マリアは、国内の名門ボカ・ジュニアーズへの入団を蹴り、2007年にSLベンフィカ(以下、ベンフィカ)に入団。欧州の舞台へと足を踏み入れることになる。

あっという間に世界最高峰!マドリードへの入団

ベンフィカでステップアップを果たしたディ・マリアは、2010年にはスペインの名門レアル・マドリードCF(以下、マドリード)に入団し、2005年に17歳でプロデビューしてから約5年で驚異的なスピードでスターダムを駆け上がる。

周知の通り、世界各国のスーパースターが集まっているマドリード。 幸いなことに移籍当初、ディ・マリアとスタメンを争うような競争相手はいなかったが、所属しているのはマドリード。
つまり結果が出せなければあっという間にお役御免となってしまう。しかも会長はフロレンティーノ・ペレス。金の力に物を言わせる補強はお手のものだ。

だが、ディ・マリアはマドリードで輝き始め、サイドで自由にドリブルする様は多くの賞賛を集め、「マドリードの新たな天使」と呼ばれるようになる。

天使と呼ばれた所以!ディ・マリアの「柔」のプレースタイル

ディ・マリアのプレースタイルは、圧倒的なスピードと鮮やかなドリブルをもってして披露される。
サイドで相手選手と対峙すれば、わずかなタッチで一気に抜き去る。しつこく食い下がる選手には、柔らかなタッチを連続し、フェイント、ターンを駆使して翻弄。そうして隙をつくった上で、やはり圧倒的なスピードで抜き去っていく。

ディ・マリアの対局には、クリスティアーノ・ロナウドがいるが、このロナウドのプレースタイルが「剛」だとすれば、ディ・マリアは「柔」だろう。それだけ彼のプレースタイルは繊細で美しい。
マドリードの天使と呼ばれたのは、「アンヘル(Angel)」という名前にも起因しているが、この柔のプレースタイルを見れば納得がいく。

ユナイテッドでの不運、掴み損ねたチャンス

マドリードで充実した日々を送っていたディ・マリアだったが、2013年のギャレス・ベイル加入、2014年のトニ・クロース、ハメス・ロドリゲス、ハビエル・エルナンデスらの加入もあり、徐々に地位が危うくなる。
彼らもまた中盤や前線を主戦場とする選手であり、ディ・マリアを脅かす存在だ。

絶対の地位が約束されなくなったディ・マリアは、移籍を志願し、2014年にマンチェスター・ユナイテッドFC(以下、ユナイテッド)に加入する。
彼に支払われた金額はなんと5970万ポンド(約101億円)で、かつてリヴァプールFCからチェルシーFCへ加入した、フェルナンド・トーレスの記録を約15億円更新する金額となる。

だが、ディ・マリアはユナイテッドで花を開かせず1年で退団した。ユナイテッド栄光の7番を背負い、27試合に出場したものの、挙げた得点は3点とパフォーマンスは悪く、金額に見合うだけの活躍はできなかった。
また、当時過渡期にあるユナイテッドで、彼の活躍の如何だけで状況を好転させることも難しかったのも事実だろう。せっかくのプレミアリーグ挑戦ではあったが、タイミングが悪かったというより他ない。
サー・アレックス・ファーガソンのいなくなった後のユナイテッドは、ディ・マリア退団後もくすぶることになる。

新天地はパリ!フランスに降り立った天使は再び

ユナイテッドで活躍できなかったディ・マリアは、2015年に、フランスのパリ・サンジェルマンFC(以下、PSG)に移籍することになる。ユナイテッドでの不審を不安視する声も少なくなかったが、パリに来てからのディ・マリアは再び輝きを取り戻す。
サイドでは相手を手玉にとり、前線へ猛ダッシュ。ズラタン・イブラヒモビッチ、エディンソン・カバーニら、PSG自慢の攻撃陣に最高のパスを演出した。
そして、加入した2015-16シーズンは、リーグ・アン新記録となる18を記録。ディ・マリアは見事復活を果たした。

その後もPSGで美しいプレーを連発させているディ・マリアだが、PSGは資金力が豊富なだけに、ディ・マリアを脅かす存在も多々ある。しかし、彼には彼にしか成し得ない素晴らしいプレーがあるため、この先も周囲を寄せ付けないほどの輝きを放つことを期待したい。

関連記事

おすすめの記事