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【2016-17セリエA優勝】ユヴェントスFCを分析!

2017 8/3 12:07dada
ユヴェントスFC
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圧巻の6連覇!国内にもはや敵なし

ユヴェントスFC(以下、ユヴェントス)は、2016-17のセリエAを制し、リーグ6連覇を成し遂げた。 成績は昨シーズンと同じで、勝利数29、引き分け4、負けたのは5だった。勝ち点は91。2位のASローマ(以下、ローマ)は87、3位のSSCナポリ(以下、ナポリ)は86と肉薄したが、やはりユヴェントスを追い抜くことはできなかった。
ACミラン(以下、ミラン)、インテルナツィオナーレ・ミラノ(以下、インテル)ら、古くからの名門も、まだ復活を遂げてはいない。彼らが当たり前のように勝利するシーズンは、もう少し先のことになるのかもしれない。
国内に敵はおらず、ユヴェントスが優勝しない方がもはや変則的だと言ってもおかしくない。
ユヴェントスはリーグ戦を易々と勝ち抜けつつ、CL(以下、UEFAチャンピオンズリーグ)の決勝戦へと臨んだ。彼らにとって狙うべきタイトルは、もうセリエAではない。ヨーロッパ最強を決めるCLだ。

頂上決戦!白い巨人と貴婦人の激突

CLを勝ち進んだ「貴婦人」ことユヴェントス。対戦相手は「白い巨人」と呼ばれるレアル・マドリードCF(以下、マドリード)だ。
ユヴェントスは、CLにおいて失点をことごとく抑え、万全の状態でマドリードとの決戦に臨んだ。「最強の矛と盾」、彼らの戦いをメディアはそう呼んだ。
試合の立ち上がりでは、右サイドからパウロ・ディバラ選手(以下、敬称略)とダニエウ・アウヴェス選手(以下、敬称略)が攻め上がり続けた。この2人は相互にパスを出しながら、マドリードの包囲網を突破しゴール前に迫っていく。彼らの動きに応じて、他のユヴェントスの選手らも位置を上げていき、試合を支配していた。
しかし、先制点を奪ったのはマドリードだった。エースのクリスティアーノ・ロナウド選手(以下、敬称略)がジャンルイージ・ブッフォン選手(以下、敬称略)の守るゴールから得点した。その直後にはユヴェントスのマリオ・マンジュキッチ選手が素晴らしいバイシクルシュートを叩きこみ同点に。このままでは終わらせないという意思を感じさせるゴールだった。
だが、右サイドで躍動していたはずのディバラとアウヴェスのコンビは少しずつ精彩を失い、ユヴェントスは少しずつ後退していく。スペースのできたマドリードの選手たちは、縦横無尽にボールを回し始め、最終的には4点を奪い試合終了。
ユヴェントスはマドリードの前に散った。終わってみれば、マドリードの勝負強さを思い知らされる結果であった。当初のユヴェントス側の優位も、マドリードが様子見をしていただけのようにも思えるくらいの完敗だった。

リーグでは絶好調もCLでは消えたイグアイン

ユヴェントスの絶対的ストライカーはゴンサロ・イグアイン選手(以下、敬称略)だ。彼は鳴り物入りでこのシーズンからユヴェントスに加入し、リーグでは24試合で29得点を挙げた。前シーズンの37得点を踏まえると、少々物足りない印象も受けるが、新加入でここまでフィットすれば十分だろう。
しかし、CLは違った。12試合に出場しながら、得点はわずか5得点。大一番だった前述のマドリードとの決戦では試合から消えていた。ボールを効果的な位置で受けることも、満足いくシュートを放つこともできなかった。もちろん、彼だけを責められるような試合ではなかったが、「どうか一矢報いてくれ、イグアイン!」と思ったサポーターは多いはずだ。
彼のゴール前でのポジショニング、シュートの正確さに疑いの余地はない。ユヴェントス加入2年目となる次のCLこそは、得点を量産してもらいたいところだ。

高齢化するユヴェントス、急務となるDFの補強

ユヴェントスは、所属する選手の平均年齢がかなり高い。特に最後尾であるジョルジョ・キエッリーニ選手、レオナルド・ボヌッチ選手、アンドレア・バルザーリ選手、ジャンルイージ・ブッフォン選手(いずれも以下、敬称略)らで構成される守備陣の高齢化は危惧されている。
唯一の20代であるボヌッチはまだ無理は利くが、その他の3選手は衰えを隠せない。 冒頭で前シーズンの成績はこのシーズンと同じとしたが、失点数は20から27へと増えている。この失点に彼らの高齢化が関係していないとは言い切れないだろう。
また、ブッフォンはいよいよ引退が近いとされている。間もなく40代を迎えるブッフォンは、今回のCLもラストチャンスの面持ちで臨んだが、リーグとCL、さらには国内カップも戦い続けるにはそろそろ厳しい年齢だ。
後継にはミランのジャンルイージ・ドンナルンマ選手が期待されているが、ライバルチームの選手であるだけに、その動向がどうなるかはまだわからない。

ミランの復活!2017-18シーズンは油断できない?

2017-18シーズンも、ユヴェントスは、セリエAで圧倒的な強さを誇る可能性が高い。
選手のクオリティも高く、アッレグリ監督(以下、敬称略)の戦術も浸透している。まだまだ連覇を狙えるだけの用意がある。
しかし、その優勝争いに食い込んでくる可能性があるのがミランだ。2017年春に新オーナーが就任したことで、ミランは豊富な資金力を有している。新シーズンの開幕を前に、積極的に補強に動いており、NEXTロナウドとも評されるアンドレ・シルバ選手やリカルド・ロドリゲス選手ら逸材の獲得にも成功している。まだまだこの動きは続くと思われ、ユヴェントスに対抗し得るだけの陣容を整えてくる可能性がある。もちろん、ローマ、ナポリ、インテルらも黙ってはいないだろう。
当たり前のようにセリエAの頂点にいたユヴェントスだが、このままではいられない。
アッレグリはユヴェントスの選択肢を増やすべく、従来の3-4-3のシステムに加え、4-2-3-1のシステムも試すようになった。このシステムにより、対戦する選手たちも対策が立てづらくなるだろう。さらには、前述のように高年齢化しているDF陣、特にCBのポジションに位置する選手は3名から2名になるため、ローテーションが組めるようになる。
こういった創意工夫を、これからのユヴェントスは継続して行う必要があるだろう。そうでなくてはCLを獲得することも難しいはずだ。
そしてクラブの象徴になりつつある、ディバラの慰留に努め続けなくてはならない。パス、シュート、ドリブル、攻撃のあらゆる面でトップクラスの実力を持つ彼は、様々なクラブから関心が寄せられている。彼の慰留なくして、ユヴェントスの今後数シーズンの躍進は約束されない。
だが、無事に彼を繋ぎとめることができれば、セリエAのさらなる連覇、CL制覇も夢ではない。
これからも貴婦人が高らかに笑う姿を見たいものだ。

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