7回目のコンフェデレーションズカップ出場
前身となるサウジアラビアで開催されていたキング・ファハド・カップを含めて10回目の開催となるコンフェデレーションズカップ。
メキシコ代表は、1993年のゴールドカップ優勝チームとして1995年の第2回キング・ファハド・カップに初出場してからはコンスタントに出場を果たしており、今大会で7回目の出場になる。これは、これまでの最多出場記録を持つブラジルに並ぶ記録だ。
また、自国開催となった1999年の第4回大会では、決勝でブラジルを下し初優勝した。当時チームでゴールマウスを守っていたのはホルヘ・カンポス選手。決勝の対戦相手だったブラジルにはロナウジーニョ選手がいるなど錚々たるメンバーが出場した試合だった。
監督はコロンビアが産んだ名将ファン・カルロス・オソリオ氏
現在メキシコ代表の監督を務めるのはファン・カルロス・オソリオ氏。ゴールドカップ2015ではミゲル・エレーラ氏が監督として優勝に導いたが、その後のトラブルで解任され、2015年10月からオソリオ監督が就任している。
これまで北米・南米でキャリアを積んできたため、世界的にはそこまで知名度が高くないオソリオ監督だが、一部では名将として名高い人物だ。メキシコ代表監督に就任する直前まではブラジルの名門サンパウロFCの監督を務めており、サンパウロFCでは一見普通の4-4-2でスタートしたかに見えても、相手の弱点を見つけると途中で3バックに変えたりと、グアルディオラ監督のような変幻自在な戦い方を見せていた。
メキシコ代表監督を足がかりにヨーロッパ進出を考えているのではないかという噂もある注目の監督だ。
オソリオ監督率いるメキシコ代表の成績をチェック
オソリオ氏がメキシコ代表監督に就任した2015年10月以降2017年2月現在までに、ワールドカップ予選、2016年のコパ・アメリカセンテナリオ、フレンドリーマッチなど18試合が行われている。その中で敗れたのはコパ・アメリカセンテナリオ準決勝で、この大会で優勝したチリに喫した1敗のみだ。14勝3分1敗という圧倒的な成績をみせている。
そして、特徴的なのが18試合で45得点という攻撃力。1試合平均2.5得点の攻撃陣は迫力抜群だ。
また、サンパウロFC時代同様に3バックと4バック、中盤の並び方もダブルボランチやアンカーシステム、フラットな中盤とさまざまな布陣を使い分けており、変幻自在の攻撃で相手ゴールに迫る。
メキシコ代表注目のタレントたち
メキシコ代表で注目のタレントとして、まず最初に名前が上がってくるのは「チチャリート」の愛称で知られるハビエル・エルナンデス選手だろうか。ブンデスリーガでもゴールを量産している「チチャリート」は、もちろんメキシコ代表の中心選手だ。
そして、おなじみの選手といえば、FCバルセロナでもプレーしたラファエル・マルケス選手。今年38歳になった大ベテランは、以前の様に全試合プレーするという状況ではないが、2016年から再びメキシコに戻ってプレーしていることもあり、コンディションは良好だ。現在、チームのキャプテンも務めている。
しかし、今のメキシコを支えているのは彼らだけではない。
メキシコ代表を支えるロンドンオリンピック優勝メンバー
今のメキシコ代表を支えているのは、ロンドンオリンピック準決勝で日本の前に立ちはだかり、金メダルを獲得したメンバーだ。
日本戦で先制点を奪ったマルコ・ファビアン選手は、現在長谷部選手の同僚としてドイツのアイントラハト・フランクフルトでプレーしているが、メキシコ代表の攻撃の核だ。
ほかにも、現在FCポルトでプレーするエクトル・エレーラ選手、ベンフィカでプレーするラウール・ヒメネス選手、RCDエスパニョールでプレーするディエゴ・レジェス選手ら、多くのロンドンオリンピック代表選手が現在のメキシコ代表で中心選手としてプレーしている。
まとめ
2017コンフェデレーションズカップに参加するチームの中で唯一優勝経験があるのがこのメキシコだ。
戦力も充実し、野心に溢れた名将も監督いるので、大躍進を見せる可能性は十分にある。
メキシコ代表の初戦は6月18日。相手は同グループ最大のライバル、ポルトガルだ。