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世界が認めるOMFの現役選手!プレースタイルとクラブでの役割とは

2017 4/12 20:20dada
de bruyne
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最高の黒子!アンドレス・イニエスタ

OMFの名選手として間違いなく名前が挙がるのが、アンドレス・イニエスタ選手だ。下部組織時代からFCバルセロナ(以下、バルセロナ)一筋の彼は、ティキタカの哲学を完全に理解しており、チームの柱ともいうべき選手だ。
相手選手の間隙を縫うようなスルスルとしたドリブル、鋭いショートパスが持ち味で、かつてはWGとしてもプレーしていた。多くの決定機を創出し、バルセロナの栄光の数々を自分のものにしていった。 世界最高の攻撃トリオ、リオネルメッシ選手、ネイマール選手、ルイス・スアレス選手のMSN誕生時からは、プレーする位置を中盤に固定するようになり、「黒子」としての活躍が目立つようになる。
MSNがMSNたらしめるのは、その凄まじいほどの得点力にあるわけだが、イニエスタ選手が中盤で何気なくこなすパスの数々によって生じる力であることをサポーターは理解すべきだ。
ティキタカの哲学の下、淡々とパスを繰り返すイニエスタ選手の姿は、世界のサッカーサポーターの尊敬を集める。

インテルが逃した至宝!フィリペ・コウチーニョ

プレミアリーグのリヴァプールFC(以下、リヴァプール)で活躍しているのが、フィリペ・コウチーニョ選手だ。ブラジル人選手らしく華麗なドリブルを披露するだけでなく、強力なシュートやFK、パスセンスにも秀でている。
バルセロナが追い求める、イニエスタ選手の正統後継者としても有名で、今後の動向に注目が集まっている。バルセロナには、同胞のネイマール選手がおり、さらにはレジェンドであるロナウジーニョ選手も所属していた。リヴァプールが満足いくオファーが届けば、移籍する可能性は非常に高い。 イニエスタ選手と同じく、中盤の広い範囲とWGでの活躍も可能だから、バルセロナでも重宝されるだろう。
ちなみに、コウチーニョ選手は長友佑都選手が所属するインテルナツィオナーレ・ミラノ(以下、インテル)に所属した過去があり、マテオ・コバチッチ選手と並んで「インテルが逃した至宝」としても有名だ。当時はそこまでのインパクトの無かった両選手だが、現在の成長を鑑みれば、「逃した魚は大きい」といえるだろう。
ちなみに2016?17シーズン現在、コバチッチ選手はバルセロナの宿敵、レアル・マドリードCF(以下、マドリー)に所属しており、コウチーニョ選手がバルセロナに渡ればインテルの至宝がぶつかる可能性もある。サッカー界の運命の巡り合わせとなるだろうか。

中盤の魔術師!メスト・エジル

メスト・エジル選手はマドリーの10番を背負っていた選手で、現在はアーセナルFC(以下、ガナーズ)のトップ下で活躍している。繊細なタッチのドリブルで相手選手を手玉にとるようにかわし、不安定な体勢からも正確なショートパスを出すことができる。その様子は中盤に魔法をかけているかのようで、目を疑うプレーが連続して生まれている。
エジル選手は、ガナーズで長期政権を築いているアーセン・ヴェンゲル監督が熱望した選手だ。スタメン起用は間違いない。
ただ、ヴェンゲル監督率いるガナーズは、「インビシブルズ」と呼ばれた2003?04シーズン以来、メジャーなタイトルから遠ざかっている。2010年代以降、ヴェンゲル監督の解任説は毎年のように起こるようになっており、サポーターからの支持も揺らぎつつある。
この騒動と同時に、エジル選手の契約延長交渉も難航している。背景には「ヴェンゲル監督の留任が確約されるかわからないから」という理由があるとされ、「ヴェンゲル監督がいなくなるのなら、自分の去就もわからなくなる」というのがエジル選手の主張のようだ。
チームに新たな風を吹き込むべくヴェンゲル監督を辞めさせるのか、あるいは再びエジル選手を残しヴェンゲル監督とタイトルを狙うのか、ガナーズは選択を迫られている。
ちなみにエジル選手は、スポーツカーのフェラーリで有名な、エンツォ・フェラーリ氏の生まれ変わりではないかとの説も有名だ。これは両者の容姿が似ていることだけでなく、フェラーリ氏が亡くなったのが1988年の8月で、エジル選手が生まれたのが1988年の10月というのも理由として挙げられている。

放浪の万能OMFケビン・デ・ブライネ

ケビン・デ・ブライネ選手は、チェルシーや古巣のKRCヘンク、ヴェルダー・ブレーメン、VfLヴォルフスブルクなど多くのクラブを渡り歩き、ついにマンチェスター・シティFC(以下、シティ)でスタメンに定着した選手だ。 シティ移籍前の2014‐15シーズンには、ブンデスリーガの全試合に出場し、10得点20アシストという活躍をみせていた。シティがVfLヴォルフスブルクに支払った移籍金は100億円におよんだとされる。
運動量が豊富で、パスセンスやシュートの精度もとても高いデ・ブライネ選手は、中盤ならどこでもこなすことができる。
サイドに配置された時には、ひたすら上下動を繰り返し早く正確なクロスを供給するし、自身で強烈なミドルシュートを狙うこともある。攻撃の選択肢が豊富であるため、ペップ・グアルディオラ監督からも絶大の信頼を寄せられている。
デ・ブライネ選手は、これまでの放浪の日々に苦難があったことをほのめかしつつも、ペップ監督のいるシティでプレーできる状況を幸せだと語っており、相思相愛の関係を築いている。

強く早く曲がるFK!ハカン・チャルハノール

ハカン・チャルハノール選手はFKの名手として有名だ。所属するバイエル04レバークーゼンでは背番号10を背負い、中盤で活躍を続けている。
強く弧を描くFKはとても美しく、観る者を魅了する。ゴールを決める際やパスを通す際にも、自由にカーブをかけることができる。その技術は世界でもトップクラスで、名だたるビッククラブが彼の獲得を狙っている。
ただ2017年の2月に過去の移籍に関する問題を理由に、4ヶ月の公式戦出場禁止を言い渡されており、彼の行く末を不安視する声も少なくない。トレーニングを継続的に行い、身体の感覚が衰えないことを祈るばかりだ。
OMFの選手は前線の選手に美しいパスを供給するだけでなく、自身で得点することにも長ける傾向にある。得点をFWの選手に依存し過ぎた場合、そのFWが負傷すると成績は一気に低迷することがある。そんな時こそ、得点力のあるOMFの存在は心強いのだ。