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平成26年 史上最大の逆転優勝でガンバ大阪3冠【平成スポーツハイライト】

2018 12/31 11:00SPAIA編集部
ガンバ遠藤,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

前年は屈辱のJ2も1年でJ1復帰

「オリジナル10」と呼ばれるJリーグ創設時からの参加クラブで、平成17年に関西勢としてリーグ戦初優勝したガンバ大阪。その後も優勝争いにはからむものの果たせず。しかし、自慢の攻撃力を爆発させた平成26年には、Jリーグ、ヤマザキナビスコカップ(現ルヴァンカップ)、天皇杯の3タイトルを完全制覇。平成12年の鹿島以来、14年ぶりとなる3冠に輝いた。

前年はJ2で戦っていたガンバ大阪。10年間、指揮を執った西野朗監督が平成23年いっぱいで退任。翌24年は初のブラジル人監督としてセホーンを迎えたが、序盤から低迷したため解任。初のOB監督として松波正信がその後を受け継いだが、最終的に17位でJ2降格の屈辱を味わった。

しかし、平成25年は長谷川健太新監督の下、シーズン序盤から飛ばしJ2優勝。僅か1年でJ1復帰を決め、迎えた26年のシーズンだった。

ワールドカップ後に快進撃

平成26年はワールドカップイヤー。6月から7月にかけてブラジル大会のためにJリーグは中断したが、それまでは宇佐美貴史の負傷離脱もあって4勝3分7敗で16位だった。

ワールドカップが終わり、再開後はまるで別のチームだった。復帰した宇佐美と新加入のパトリックが機能。いきなり5連勝で降格圏を脱出すると、8月末から10年ぶりとなる7連勝。11月22日の首位・浦和との天王山を制して勝ち点差2に詰め寄ると、続く神戸戦にも勝ってついに首位へ浮上した。

12月6日の最終節、最下位・徳島戦。ガンバはスコアレスドロー、2位・浦和と3位・鹿島がいずれも敗れたため、9年ぶり2回目の優勝を果たす。

J1昇格1年目でのリーグ優勝は、2011年の柏以来2度目。再開後は15勝3分2敗と驚異的な追い上げで、史上最大の勝ち点差14からの大逆転優勝となった。すでに11月8日のナビスコカップ決勝でサンフレッチェ広島に勝っており、2冠確定。残るは天皇杯のみ。

翌年1月にアジアカップ開催のため日程が前倒しになり、決勝は12月13日だった。相手はこの年J1昇格プレーオフを制した山形。前半4分、宇佐美がシュートのこぼれ球を押し込んで先制すると、同22分にはパトリックが追加点。1点を返されたものの、後半40分に宇佐美がこの日2点目を決め、前身の松下電器時代を含めて通算4度目の優勝を果たした。

チームの中心として3冠に導いた遠藤保仁がJリーグMVPに輝いた。

遠藤は通算600試合出場

ガンバは翌年の天皇杯もパトリックの決勝ゴールで連覇。

遠藤は現在もチームの大黒柱として出場を続け、平成30年開幕戦で得点を挙げて21年連続ゴール、さらに11月10日の湘南ベルマーレ戦ではフィールドプレーヤー史上初となるJ1通算600試合出場を達成した。