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イニエスタとトーレス加入。神戸と鳥栖はどう変わるのか

2018 7/22 12:56SPAIA編集部
イニエスタ,トレース,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

選手登録完了

ワールドカップ中断期間も終わり、7月18日から再開した明治安田生命J1リーグ。最も注目が集まるのはヴィッセル神戸に加入したアンドレス・イニエスタとサガン鳥栖に加入のフェルナンド・トーレスの2人だろう。7月20日にJリーグの正式登録も完了した2人は7月22日の第17節から出場が可能となる。

サガン鳥栖+フェルナンド・トーレス

5月末の誤報騒動、その後のメディアでの報道などから無くなったかと思われたフェルナンド・トーレスの加入だったが7月10日付けで正式に加入を発表。サガン鳥栖の一員としてJリーグで戦うことが決まった。

そんなサガン鳥栖のチーム状況だが、7月18日に終えた第16節終了時点で降格圏内の17位。さらに6月に全治3ヶ月と発表があった趙東建だけでなく、第16節終了後の監督会見でビクトル・イバルボも怪我で離脱していることが判明。アタッカー陣に怪我人が続出している。

第16節の湘南戦でFWとして先発出場した池田と小野の2人は、これまで2列目で起用されてきた選手。マッシモ・フィッカデンティ監督の苦悩が伺える。それを踏まえるとフェルナンド・トーレスの早期デビューの可能性も高そうだ。

サガン鳥栖は対戦相手や状況によってもフォーメーションを変化させるチームだが、基本となっているのは4-3-1-2。フェルナンド・トーレスが入るのはこの2トップの1人となるだろう。 フェルナンド・トーレスの実際のプレーだが、キャリアで最も輝いていたリヴァプールFC所属時代の最大の武器となっていたのは抜群のスピード。186cm/78kgの体格なので当たりにも強くスピードに乗ると手がつけられず、またドリブルのテクニックも優れているので、最終ラインの裏に飛び出すプレーでゴールを量産していた。

その頃に比べると最近はスピードに任せたプレーは減っているが、身体の強さは変わらず、安定感のあるポストプレーは健在。また横からくるボールに対してのヘディングやボレーシュートは若い頃よりもさらに上手くなっている。 1人で何かをするタイプの選手ではないのは確かだが、ボックス内で勝負できるストライカーなので活躍する可能性は高いだろう。

ヴィッセル神戸+アンドレス・イニエスタ

7月20日にチームメイトとの練習に合流したアンドレス・イニエスタ。スペイン代表がワールドカップのラウンド16で敗退となったため早期デビューの可能性もでてきている。

しかし、この時期はヨーロッパのサッカーシーズンでいえばようやくプレシーズンが始まるころ。長いシーズンを終え、さらにその直後にはワールドカップにも出場しているのでこちらは、フェルナンド・トーレスよりもデビューが遅れる。もしくは出場したとしても短い時間となる可能性も高い。

ただ、チーム事情としてはルーカス・ポドルスキが中断期間中の怪我で再離脱してしまっていることもあり、できるだけ早く起用したいというところだろう。

ヴィッセル神戸のチーム状況は第16節終了時点で6位。5月にポドルスキが離脱して以降は、それまで左SHだった渡邉千真がFWで移動し、田中順也が左SHで起用されている。ポドルスキが復帰まで時間がかかりそうな状況の中、イニエスタが起用されるとするとこのどちらかのポジションになるだろう。

離脱する前のポドルスキが起用されていたポジションは2トップの一角ともいえるが、実際は下がって組み立てに参加するトップ下の様なポジションでプレーしていた。イニエスタはこれまでアンカーからインサイドハーフ、左WGと様々なポジションでプレーしてきたが、まだ環境になれていないことを考えると負担が少ないトップ下、もしくは左SHでの起用が濃厚だろう。

イニエスタ加入することで前線の選手は大きなメリットを受けられる。イニエスタはパスも出せるしドリブルもできる、そしてなによりボールを失わない。ということは相手DFを引きつけてくれるので自分はフリーになりやすい。

仮にトップ下に入ることとなると左サイドから渡邉千真が飛び込むシーンも見られるだろうし、それをフェイクにウェリントンにもチャンスは巡ってくる。またポドルスキが復帰すれば得意のシュートに専念できるというのが大きい。

世界最高クラスの選手が一気に2人も加入するこの夏のJリーグ。 目が離せない展開になりそうだ。