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悲願のJ1残留を目指す北海道コンサドーレ札幌の戦術をチェック

2017 8/3 12:07Aki
札幌,サッカー
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マイナーチェンジを図った北海道コンサドーレ札幌

2017年の北海道コンサドーレ札幌は、J1に昇格した事によって相手チームの質も上がることを踏まえて、2016年の布陣からマイナーチェンジを図っている。
まず、中盤の形をダブルボランチ+トップ下から、アンカー+インサイドハーフ2人という逆三角形に変更した。システムを3-4-1-2から3-1-4-2へと変えている。
2016年時はトップ下の選手は、ほぼフォワードに近い役割だったのだが、2017寝年はこのポジションを無くしディフェンスラインの前にアンカーとして配置する事で、中盤の守備的な選手を増やしている。 この変更によって、2016年は守備的なポジションの選手が最終ラインの5人+守備的ミッドフィルダー2人の7人だったが、2017年は1人増える8人となった。

これはJ1になると高い位置からプレッシングをかけても、それをかわす事ができる能力のある選手が増えるため、ロングボールを最終ラインで跳ね返す事に重点を置いた形だけでは対応仕切れないとの判断からだろう。
しかし前線をあくまで2トップにすることにこだわったのは、チームのストロングポイントでもある前線の都倉選手の能力をより活かすためだ。

守備だけの事を考えると前線を都倉選手の1トップにして、合計9人で守る形の方がより安定感が出ることは間違いない。
しかしそれをしてしまうとボールを奪ったとしても、都倉選手が前線で孤立してしまう場面も多くなり、攻撃する回数が少なくなってしまう。
いくら守備が安定したとしても攻撃の回数が少なくなるという事は、相手の攻撃回数が増えてしまうという事にもつながるので、その効果は半減してしまう。
3-1-4-2は「チームにとって最も効果的な攻守のバランス」に重点を置いた布陣だといえる。

北海道コンサドーレ札幌の3-1-4-2

実際にこの3-1-4-2の布陣は、近年徐々に使用するチームが増えてきた形である。
例えば同じJ1でも、吉田達磨監督が就任したヴァンフォーレ甲府も採用している。

この中盤が3人、前線が2人いる布陣は、前線に1トップ2シャドウを置いた3-4-2-1(3-4-3)の最大の問題点をカバーしようというものだ。
1トップ2シャドゥでは、攻撃時に1トップをサポートする役割になる2シャドウが守備時にはサイドに回ることになる。その結果、例えば浦和レッズの様な豊富なタレントがいるチームだと問題にならないが、どうしても守備の時間が長くなるチームであれば前線が孤立しやすくなる。その問題点を2トップにすることでカバーしようというのが狙いだ。

その一方で、守備の安定感は失われやすいという新たな問題が出てくる。
ここで北海道コンサドーレ札幌が取り組んでいるのが、前線の選手から積極的に守備に参加する形。高い位置から相手の攻撃に制限を加えることで、守備の安定感をもたらそうという事である。
ひとくちに前線からの守備と言っても実はいくつか種類があるのだが、北海道コンサドーレ札幌の前線からの守備は、そこでボールを奪うというよりも、相手の攻撃方向を限定しようというもの。相手の攻撃を自分たちの守備が準備できてる方向へ誘い込もうとしているのだ。

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