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2017年のJ1リーグ、第12節時点で連続フル出場を続けている選手

2017 6/30 12:56Aki
サッカーボール
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長年に渡り連続フル出場を続ける阿部勇樹選手と中澤佑二選手

2017年明治安田生命J1リーグも1/3を目前とした2017年5月14日の第11節。この日行われたアルビレックス新潟戦で、浦和レッズの阿部勇樹選手がフル出場を記録し、フィールドプレーヤーとしてのリーグ戦連続フル出場を138試合に伸ばした。
これにより137試合で並んでいたサンフレッチェ広島の水本裕貴選手を抜き、連続フル出場記録歴代単独1位を達成。阿部選手のこの記録が始まったのは2013年5月11日に開催された第11節鹿島アントラーズ戦。そこからほぼ4年をかけての記録更新である。
ちなみに、阿部選手を追いかける形で連続フル出場を続けているのは横浜F・マリノスの中澤佑二選手だ。中澤選手は2013年の第14節から連続フル出場と、阿部選手のわずか3試合後を追いかけている形となっている。
シーズンの1/3を経過しただけだが、浦和レッズの阿部選手、横浜F・マリノス中澤選手以外にも多くのチームで連続フル出場を続けている選手がいるのだ。

今季フル出場を続けている選手は32人

Jリーグ公式サイトによると2017年5月21日現在、2017年のJ1リーグ第12節まででリーグ戦に出場した選手は393人。1チーム平均で21.83人の選手が起用されている。その中で1試合以上に先発で出場したのは336人。さらに全試合で先発出場しているのは62人となり、1チームあたり3.44人と一気に少なくなる。
全試合出場選手はJ1の18チーム全てに存在しているが、人数は様々であり、最多はセレッソ大阪の7人、最少は鹿島アントラーズと大宮アルディージャの1人となっている。
わずか1/3の時点でこれだけ数が少なくなるのは、シーズン序盤にAFCチャンピオンズリーグのグループリーグや、ルヴァンカップのグループリーグなど、リーグ戦以外の試合がミッドウィークと言われる火曜日や水曜日に行われる事が多く過密日程になっているからである。
特にゴールデンウィーク周辺は気温も高くなる中、デーゲームが多く開催されるため、この時点での怪我や累積警告だけでなく、シーズンを見越した予防策として選手を入れ替えるターンオーバーを使うチームが多いからだ。
そしてその62人中、全試合連続フル出場を果たしているのは32人。1チームあたり1.78人とさらに半分近くとなる。

32人中、最も多いポジションはゴールキーパー

全試合連続フル出場を果たしている32人のうち9人はゴールキーパーである。北海道コンサドーレ札幌のク・ソンユン選手、浦和レッズの西川周作選手、柏レイソルの中村航輔選手、FC東京の林彰洋選手、横浜F・マリノスの飯倉大樹選手、ヴァンフォーレ甲府の岡大生選手、清水エスパルスの六反勇治選手、ヴィッセル神戸のキム・スンギュ選手、サガン鳥栖の権田修一選手が全試合連続フル出場を続けている。
これはゴールキーパーというポジションもあり、ある種当然の事だとも言える。
2016年のシーズンで全試合フル出場を果たした選手は10人いるがその内7名はゴールキーパーだった。今季フル出場を続けている中でも西川周作選手、林彰洋選手、キム・スンギュ選手の3人は2016年も全試合フル出場を達成している。(林彰洋選手は2016年サガン鳥栖でプレー)

チーム別、ポジション別に見る、フル出場を続けるフィールドプレイヤー

2017年第12節まででフル出場を続けているフィールドプレイヤーは29人。1チームあたり1.28人となっている。これをチーム別に見てみると最多は清水エスパルスの3人。
次いで2人が、ベガルタ仙台、柏レイソル、FC東京、川崎フロンターレ、横浜F・マリノス、セレッソ大阪、サガン鳥栖。
1人は、鹿島アントラーズ、浦和レッズ、ジュビロ磐田、ガンバ大阪、ヴィッセル神戸、サンフレッチェ広島。
0人が、北海道コンサドーレ札幌、大宮アルディージャ、ヴァンフォーレ甲府、アルビレックス新潟。 となっている。
登録ポジション別にみると29人中、ディフェンダーが16人、ミッドフィルダーが7人、フォワードは0人 となっている。
守備的なポジションの選手が多いのは、トラブルが無い限りゲームが崩れる可能性がある守備的なポジションの選手を交代させる事が少ないからだろう。

厳しい環境となるAFCチャンピオンズリーグ出場チームでは

シーズン序盤は過密日程となるのだが、その中でもさらに厳しくなるのがAFCチャンピオンズリーグに参加するチームだ。アウェイへの長距離移動があり、コンディション維持が難しくなる。
また今季からAFCチャンピオンズリーグとほぼ同日程で行われるルヴァンカップでは21歳以下の選手を1名以上先発起用することが義務付けられ、ルヴァンカップ自体が若手を多く起用する大会との立場を明確にし、多くのチームがターンオーバーを積極的に行う様になった事で、相対的により厳しくなったともいえる。
そんな2017年のAFCチャンピオンズリーグ参加クラブで、J1リーグ戦にフル出場を続けているフィールドプレイヤーは5人いる。
記録を達成した浦和レッズ阿部選手、鹿島アントラーズでは昌子源選手、川崎フロンターレでは谷口彰悟選手と車屋紳太郎選手、ガンバ大阪では三浦弦太選手だ。
この4チームは今季のリーグ戦でも上位争いを繰り広げており、ガンバ大阪を除く3チームはAFCチャンピオンズリーグでもグループリーグを突破した。
そんな中、リーグ戦フル出場を続ける彼らは、チームに欠くことができない最も重要な選手達であると言える。

その他のクラブでフル出場を続けているフィールドプレイヤー

AFCチャンピオンズリーグに参加していない14チームでフル出場を続けているフィールドプレイヤーをざっと紹介する。

ベガルタ仙台 大岩一貴選手、三田啓貴選手(2名)
柏レイソル 中谷進之介選手、輪湖直樹選手(2名)
FC東京 森重真人選手、丸山祐市選手(2名)
横浜F・マリノス 中澤佑二選手、天野純選手(2名)
清水エスパルス 松原后選手、六平光成選手、白崎凌兵選手(3名)
ジュビロ磐田 大井健太郎選手(1名)
セレッソ大阪 マテイ・ヨニッチ選手、山口蛍選手(2名)
ヴィッセル神戸 高橋峻希選手(1名)
サンフレッチェ広島 塩谷司選手(1名)
サガン鳥栖 キム・ミンヒョク選手、吉田豊選手(2名)

ヴィッセル神戸の高橋峻希選手は2016年に阿部勇樹選手、中澤佑二選手とともに全試合先発フル出場を果たしたフィールドプレーヤー3人の中の1人。
スプリント数も多く、走行距離も長くなる事が多いサイドバックというポジションでこの成績は特筆すべきものだ。
また唯一全試合攻撃的なポジションでフル出場を続けているのが清水エスパルスの白崎凌兵選手。小林伸二監督の白崎選手に対する信頼度の高さが伺える。