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チームへの檄は愛情の証!名古屋グランパスのサポーター

2017 4/5 09:49芝田カズヤ
サッカーボールⒸShutterstock.com
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Photo by Evgenii Matrosov/Shutterstock.com

サッカーにおけるサポーターはチームを応援するだけでなく、時には厳しい意見を投げかけることもあります。それはチームを愛するが故の行動です。今回は2016シーズンにクラブ初のJ2降格となってしまった名古屋グランパスのサポーターに焦点を当て、チームへの思いを紹介します。

名古屋グランパスの歴史

名古屋グランパスは1939年に創部されたトヨタ自動車工業サッカー部を母体としていて、Jリーグには1993年の開幕時から参戦しています。開幕当初からJリーグに参戦している10チームはオリジナル10と呼ばれていて、名古屋もそのうちの1チームです。これまで、Jリーグや天皇杯を制覇したこともあるほか、有名選手・監督が所属していました。
例えばワールドカップにも出場したことのあるドラガン・ストイコビッチ氏が選手、監督として活躍したほか、現在はイングランドプレミアリーグの強豪アーセナルで監督を務めるベンゲル氏が監督を務めた経験もあります。まさにJリーグを代表するクラブの1つとして活躍してきたと言えます。
しかし、そんなグランパスは2016年にクラブ史上初のJ2降格が決定しました。 J2降格という悲劇にサポーターはどのような思いを持つのか見ていきましょう。

サポーターは応援するだけじゃない

サポーターというと、応援歌を歌ったり、旗を振りながらチームを応援したりする人たちというイメージを持つ人が多いかと思いますが、実はそれだけではありません。
チームの調子が悪い時には、厳しい言葉を投げかけ、チームに奮起を促すほか、時にはブーイングでチームを批判するなど、チームを愛しているが故にチームが勝つために厳しい態度をとることもあります。
2016年のグランパスサポーターも、チームの調子が悪いシーズン中からチームに檄を飛ばしていました。それでもチームの調子が上がらずJ2降格圏内に順位を落としていた2016年7月31日、グランパスはサポーターズミーティングを開催し、多くのサポーターが参加しました。この会にはチームの社長である久米社長(当時)も出席し、サポーターから厳しい質問が社長へと投げかけられました。クラブの補強の意図、監督やコーチの人事に関して、試合内容などその内容は様々です。
結果としてグランパスはJ2降格が決定してしまいましたが、このミーティングでのサポーターの姿勢にも見られるように、ただチームを応援するのではなく、本当に勝って欲しいからこそ、時には厳しい態度をとるのもサポーターの1つの側面なのです。名古屋はチームを心のそこから応援しているサポーターとともにJ1への早期復帰を目指します。

選手もある意味サポーターである

サポーターは12番目の選手と言われていますが、チームを思う人間という意味では選手もまたサポーターの1人であると言えます。 J2降格が決まったグランパスで長年主力として活躍してきた田中マルクス闘莉王選手は、2015年シーズン終了後に一旦契約が切れチームを離れるものの、2016年シーズンの途中から窮地に立たされたチームを救うために復帰しました。2016年シーズン終了後に再び契約満了となりチームを離れることになった闘莉王選手は、2016年シーズンのチームを運営するフロントの姿勢に対して以下のように発言しています。

今のグランパスを仕切っている人たちが何を考えているのかと思いながら、この何日かを過ごしてきた。どこに向かって走っているのか、本当に誰もが分からないまま、この状況が続いている。“また同じ失敗を繰り返すのかな”と、しみじみ感じてます

出典 livedoor NEWS

フロントの運営方法に疑問を持ち厳しい言葉を投げかけるその姿勢は2章で紹介したサポーターと同じであると言えます。選手もチームを愛し、チームの勝利を願うという点においては同じと言えます。

まとめ

ここまで名古屋グランパスのサポーターについて紹介してきました。J2降格という厳しい状況に立たされているチームですが、チームのことを思うサポーターが必ずや支えてくれるはずです。再びJ1のチャンピオンになる日を期待して応援し続けるグランパスサポーターに注目してみてください。