柏レイソルとは
まず、今回焦点を当てる柏レイソルについて見ていきます。柏レイソルは1993年のJリーグ開幕から遅れること2年後、1995年にJリーグに参戦しました。Jリーグ参戦こそ開幕から間があるものの、チームの歴史はなんと戦前にまで遡ります。柏レイソルの前身は、1940年に発足した日立製作所本社サッカー部で、実に75年以上の歴史を有しています。
Jリーグに参戦してからは、2016年シーズン終了時点でこれまでに2度J2に降格しています。しかし、いずれも1年でJ1復帰を果たしており、特に2011年はJ2から復帰1年目でありながらJ1優勝という、史上初の快挙を成し遂げています。
このように長い歴史を持つ柏レイソル。そのサポーターはどのような人たちなのでしょうか?
「自由」なサポーター
柏レイソルのサポーターの特徴を一言でいえば、いい意味で「自由」だということです。2013年元日の天皇杯決勝のエピソードが有名です。ゴール裏には真冬にもかかわらず上半身裸で応援するサポーターが多数いて、スタンドにはレイソルの黄色ではなく素肌の色で染まる一角があったとか。
またスタンドには「ジョージ・ブッシュ」と書かれた花輪が送られてきたり(もちろん本人からではありません)、バックスタンドに龍が現れたり、オバマ大統領にそっくりな人が現れて「Yes We Can」と叫んだり、実に様々な出来事が起こります。これらは「日立台劇場」と呼ばれ、サポーターの間では有名な試合時の光景なのだそうです。
聖地「柏熱地帯」
柏レイソルのホームスタジアムは日立柏サッカー場。通称「日立台」と呼ばれています。日立台を訪れたことのある人ならご存知と思いますが、このスタジアムはサッカー専用スタジアムで、他のスタジアムにしばしば見られる陸上トラックがなく、観客席とピッチが大変近い距離にあります。中でもホーム側のゴール裏は「柏熱地帯(はくねつちたい)」と呼ばれ、ピッチを間近で見られる激アツな観戦席となっています。
目の前でプレーが繰り広げられるので、選手の声はもちろん、ボールを蹴る時の音や体がぶつかり合う時の音なども聞こえるかもしれません。熱い気持ちをもって柏レイソルを応援したい人にオススメの場所なのです。
小規模なスタジアムだからこそサポーターの声援が大きな力になる
ユニークな応援と、ピッチのすぐそばから送られる声援が特徴的な柏レイソルのサポーターですが、スタジアムの収容人数はJ1でも少ないほうに数えられます。柏レイソルのホームスタジアム日立台の収容人数は約13000人。60000人を超える埼玉スタジアム(浦和レッズ)や、約50000人の味の素スタジアム(FC東京)と比べるとその差は歴然です。
チームにとってサポーターの声は大きな力になると考えると、やはり人数が多いに越したことはありません。その点では柏レイソルはやや不利と言えるかもしれません。それをカバーするのが、先に紹介したユニークな応援やピッチのすぐそばから送られる声援。実際にスタジアムを訪れてもらうと分かると思いますが、人数の少なさを感じないくらいの大声援が送られ続けています。柏レイソルはサポーターの1人1人のパワーがとてつもなく大きいのです。
ガチすぎる?レイソルサポーター、中には元プロ野球選手も
どのチームにも有名人のサポーターはいるもので、柏レイソルもご多分に漏れません。サポーターの間でも”ガチ”サポーターとして知られているのが、元プロ野球選手の小宮山悟氏。
小宮山氏は野球のトレーニングをする際に柏レイソルのウェアを着用。また現役時代に横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)に所属していた当時、ホームタウンを同じくする横浜Fマリノスへの応援メッセージを頼まれても拒否。千葉ダービーである対ジェフユナイテッド千葉戦ではジェフサポーターから名指しでブーイングを浴びるなど、筋金入りの熱狂的レイソルファンとして知られています。
極めつけは2014年、非常勤ながらJリーグの理事に就任しており、とどまることのないレイソル愛、サッカー愛がさく裂しています。
まとめ
柏レイソルのサポーターについて紹介してきました。ユニークな応援、上半身裸の応援など、見どころ満載のサポーターです。チームがJ2に降格しても応援し続けるサポーターたち。間違いなく柏レイソルの12番目の選手として大きな力を発揮しています。みなさんもスタジアムに足を運び、レイソルのチームだけでなくサポーター達も生で観てみてはいかがでしょうか?