【名古屋グランパス】リーグ18年目にして悲願の初優勝
Jリーグ元年となる1993年からJリーグでしのぎを削ってきた名古屋グランパス。長きにわたって、一度もJ2に降格することはなかったものの、目立ったタイトルを獲得することもありませんでした。さらに、Jリーグ開幕当初は勝ち星にも恵まれず、「Jリーグのお荷物」と揶揄されることもあったほどです。
そんなグランパスがやっとの思いで手に入れたリーグ優勝は、Jリーグ開幕から実に18年目のことでした。さらにこの年、Jリーグのベストイレブンにはチーム最多となる5人が選出、ストイコビッチ監督が最優秀監督賞に選ばれるなど、グランパスにとって最高の結果を残した年といっても過言ではないでしょう。
優勝報告会を実施するも参加者はわずか4500人
名古屋市は中区栄に位置する「久屋大通公園 光の広場」で優勝報告会が行われました。当日は、約4500人ものファンやサポーターが一堂に会し、会場となった広場は赤一色に染まりました。しかし、この4500人という数字、実は他のチームの優勝報告会と比較しても決して多くはありません。
例えば2015年にJ1で優勝したサンフレッチェ広島が行った優勝報告会には、実に1万5000人以上ものファンやサポーターが駆けつけています。都市間の規模で比較しても、人口約120万人の広島市に対して、名古屋市はおよそ2倍の230万人。18年目にして手に入れた悲願の優勝でしたが、これでは、地元市民は意外にも関心のない出来事だったと言わざるをえません。
優勝パレードは開催されず
優勝報告会とセットで行われることの多い優勝パレード。地元住民はもちろん、サポーターやファンと喜びを分かち合い、さらには次のシーズンへ向けて選手や監督らを激励するために行う、言わば祭典のような催しです。しかし、名古屋グランパスは優勝報告会だけに徹し、優勝パレードは行っていません。
一方、グランパスの優勝報告会のつい2週間前に開催された中日ドラゴンズの優勝パレードには、約50万人ものファンが駆けつけるなど、集客数は雲泥の差となる結果に。
優勝パレードを開催しなかったのは、資金難が理由!?
名古屋グランパスが優勝パレードを開催しなかったのは、集客数を見込めないのはもちろん、資金難が理由とも言われています。優勝パレードには当日の警備費用をはじめ莫大な費用を必要とします。その費用の大半は、ファンやサポーター、そして企業からの寄付でまかなう場合が多いそうです。2013年にプロ野球の楽天イーグルスが日本一に輝いた際、パレードを開催するための費用の目標額に6000万円も不足しているとして話題になりました。
この時は、報道により資金難を知ったファンらが殺到し、むしろ3400万円もあまるほどでした。グランパスもこのような熱烈なファンが押し寄せさえすれば、もしかしたらパレードが開催されたかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたか?
優勝したからといっても、優勝パレードと報告会はセットで開催されるものではありません。
資金面はもちろん、海外ではセキュリティも考えて開催されないこともあるそうですね。
以上「【名古屋グランパス】2010年の優勝パレード・報告会の隠された裏側」でした。