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西野ジャパン危険な賭けに勝利 ポーランドに0-1敗戦も決勝T進出

2018 6/29 03:13Takuya Nagata
ワールドカップ,ロシア大会,日本代表,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

危険な賭けに勝利

2018年ワールドカップロシア大会は6月28日、グループHの3戦目を行い、日本はポーランドに0-1と敗れるも、他会場でコロンビアがセネガルを1-0で下したことから、勝ち点、得失点差、総得点でセネガルと並び、フェアプレーポイントで上回った日本がグループ2位で決勝トーナメント進出を果たした。

ここまでグループリーグ2試合に同じスターティングメンバーで臨んだ日本は、3試合目で先発を6人と大幅に入れ替えた。試合前には、好調のチーム継続か、選手のコンディション優先かで葛藤を見せていた西野監督だったが、大胆な決断を下した。試合には負けたが結果として、チームはリフレッシュした形で、決勝トーナメントに臨むことが出来る。

格上と目されていたコロンビアに勝利すると、セネガル戦ではその攻撃をさらに進化させた日本。3戦目も勝ちに行く姿勢で臨んだが、引き分けでも決勝トーナメントに自力進出出来ることから、失点のリスクを避けながらの戦いだった。メンバー入れ替えの弊害か、パスワークに乱れも見られた。

前半33分にはGK川島が右手1本でゴールライン上ギリギリでなんとかセーブ。しかし、MF山口蛍の不用意なファールで与えた後半14分のFKでは、フリーになったDFヤン・ベドナレクの右サイドボレーでポーランドに先制を許す。

その後、日本は攻撃に転じるも他会場でコロンビアがリードしたことから、現状維持を選択。挽回が利かない最後の一戦で、他力で勝ち上がるという危ない賭けに出て成功した。

途中出場で、試合終盤をまとめ上げたチーム主将の長谷部は「シチュエーションが難しいゲーム。これが勝負の世界。」とコメント。一見、消極的な采配だが、対戦相手が全て強豪国となる決勝トーナメントでの勝利の可能性を少しでも上げるため、実は勝負に出ていた西野監督は、「本意ではないが、勝ちあがる上での戦略。ピッチの上の選手の対応は難しかった。」と、選手をねぎらった。