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開幕前に押さえておきたいW杯グループリーグ注目国①

2018 6/10 13:51SPAIA編集部
ロシアW杯,ⒸShutterstock
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強豪ひしめくABCDグループ

6月14日に開幕が迫ったワールドカップロシア大会。予選リーグのA・B・C・Dグループは開催国のロシアをはじめとした強豪国がひしめいている。大会前に各グループの注目チームを確認する。

Aグループ

Aグループの注目国はエジプトとウルグアイだ。

エジプトにはモハメド・サラーがおり、ワールドカップでも活躍が期待される。スピードと決定力は同じAグループの選手の中でも突出している。直近のCL決勝で肩を負傷した点は気になるが、エジプトサッカー協会と本人は出場を明言しており、少なくとも予選リーグのどこかから出場してくるだろう。

ウルグアイにはルイス・スアレスやエディンソン・カバーニら破壊力のある攻撃陣がおり、完全に機能すればAグループの他国では対抗は難しいだろう。さらに前線が注目されがちなウルグアイだが、中盤にはユヴェントスFC所属のロドリゴ・ベンタンクールがいる。視界の広さとシンプルで的確なパスワークによる中盤での組み立てだけでなく、パスコースを速やかにつぶす嗅覚で守備にも定評があり、マルチに高性能なMFとして攻撃陣の大きな後押しとなる。

Bグループ

Bグループはポルトガルとスペインだ。この2カ国の勝ち上がりは確実といっても良い。

ポルトガルにはサッカー史上最高の選手の1人であるクリスティアーノ・ロナウドがいる。サッカーは1人でやるスポーツではないが、彼の1プレーはゲームを大きく動かす力を持つ。ロナウドの他にも攻撃力のある選手が多く、ロナウドを封じ込めても彼の裏から飛び出すシャドーストライカーがゴールを奪っていくだろう。

選手層の厚さではスペインも負けていない。アルバロ・モラタやセスク・ファブレガスらが落選するなど、非常に充実した戦力を有している。従来の華麗なパスサッカーは今でも健在。W杯閉幕後に日本にやってくるアンドレス・イニエスタの活躍にも期待が集まる。

Cグループ

Cグループはフランスとデンマークだ。

特にフランスの突破は間違いないだろう。他の3カ国よりも圧倒的に戦力で優れ、穴がない。中盤ではエンゴロ・カンテがボールを巧みに奪い、前線のアントワーヌ・グリーズマンやキリアン・ムバッペは颯爽とゴールを奪う。彼らの連携プレーが通じない相手であれば、フィジカルに優れるオリヴィエ・ジルーというオプションも可能だ。

デンマークは近年のW杯であまり結果を残せていないが、稀代のMFクリスティアン・エリクセンがいる。高い得点力だけでなく、両足とも世界レベルのテクニックを使え、非常に高精度のパスで次々と好機を演出してくる。そしてパスの先に待ち構えているのがカスパー・ドルベリだ。フィジカルとスピードに優れるこの点取り屋は、エリクセンの美しいパスを一瞬で得点に変える。ただ、攻撃の起点がエリクセン中心になりすぎている感があり、彼のパスが通らないようだと得点が全く生まれない可能性もある。

Dグループ

Dグループはアルゼンチンとクロアチアだ。

今大会もアルゼンチンは非常に強力な戦力を有している。ポルトガルのクリスティアーノ・ロナウド同様、リオネル・メッシの存在感は圧倒的だ。加えてセルヒオ・アグエロやゴンサロ・イグアインといった選手もワールドクラス。仮にメッシを欠くようなことがあっても、最高クラスの攻撃陣を維持できる。

もう1カ国はクロアチアとナイジェリアが五分五分といったところだが、ここではクロアチアを推したい。

1998年の3位入賞以来、満足のいく実績を残せていないクロアチアだが、ここにきて円熟味を増している。イヴァン・ラキティッチにルカ・モドリッチという優れた司令塔を2人揃え、前線にはマリオ・マンジュキッチがいる。得点への高い嗅覚とその長身を生かし、司令塔2人からのロングパスを、簡単に頭で押し込むことができそうだ。込むことができないのならば、ポストプレーで引き出しを作るという選択肢もとれる。

勝ち上がる国はあっという間に勝ち上がるABCDグループ

A・B・C・Dグループには優勝候補が集まっている。スペイン、フランス、アルゼンチンはその筆頭だ。 もっとも、そうした予想が大きく覆ってしまう可能性があるのがサッカー。慣れない土地での連戦を如何にこなしていくか、負傷離脱する選手の有無など、戦況を左右する要素は多い。

世界最高の選手たちがどのような戦いを繰り広げるのか、開幕が待ち遠しい。