日本代表の評価方法について
ロシアワールドカップが間近に迫っている中、日本サッカー協会はハリルホジッチ監督を電撃解任することを決定した。日本国内では西野新監督が指揮を執ることとなり賛否両論が巻き起こっているが、海外の日本代表に対する評価はどうなのだろうか。
日本代表の実力を測る上で一番シビアな見方は、やはりブックメーカーの情報だろう。ブックメーカーとは色々なスポーツを賭けの対象にするサイトであり、様々なデータを駆使しオッズを出す。
ブックメーカーは感情論無しの評価を下す。そのため「岡崎慎司が在籍するレスターの優勝オッズは5,000倍」など、メディア以上に厳しい視点で「勝つ確率」を予測するのだ。オッズはブックメーカーごとに若干異なるが、今回は世界再王手の一つであるwilliam hillのオッズを基に日本の評価を見ていこう。
日本代表の評価と同グループの評価
今回のワールドカップだが、日本の優勝オッズは251倍となっている。これは23位タイでアイスランドと同じ倍率だ。アジア圏で見てみると最上位であり、次いで韓国が301倍、オーストラリアが501倍、サウジアラビアが1001倍となっている。
優勝最有力候補のドイツは5.5倍(4/28日現在)。このオッズは強さが23位タイという評価ではなく、グループ内のチームや勝ち上がった後のトーナメントで対戦するチームも考慮されての倍率である。
日本と対戦するチームのオッズだが、コロンビアが34倍で11番人気、ポーランド51倍で12番人気タイ、セネガルが151倍で17位タイ。しかしこれはあくまで「優勝するためのオッズ」であり、各国の強さのバロメーターになるとは限らない。
グループリーグ突破のオッズを見てみると、日本のいるグループHの通過オッズはコロンビアが1.36倍、ポーランドが1.57倍、セネガルが2.25倍、日本が3.00倍となっており、日本が明らかに悪い。ちなみにFIFAランキングはポーランドが10位、コロンビアが16位、セネガルが28位、日本が60位である。
日本代表選出について
海外の評価だが、代表チームの動きによって変わることがある。あり得ない話だが、アルゼンチンのメッシが「ワールドカップに出場しない」と断言すると、オッズはがらりと変わり、その影響で日本代表の評価も変わる可能性がある。
調子を上げている選手より、実績ある選手を選んだ方が海外の評価が上がる可能性が高い。そのため、ブラジルワールドカップ時の選手を基本路線にする方が海外の評価は良いのだ。しかし、西野監督には評価を過度に意識せず「このメンバーだったらベストを尽くせる」という選手を選んでほしい。
5月31日に最終登録メンバーの23人が発表される。海外視察を行い、海外でプレーしている選手と面談を行うということから、Jリーガーからの選出が少なくなり、海外組が増えるのではないかと予想されている。西野監督のベストメンバーはどのような顔ぶれになるのだろうか。