退場者出しながらも白星発進
男子サッカー・U-23日本代表は16日、カタールで開幕した『AFC U23アジアカップ カタール2024』のグループステージ第1戦・中国戦に1-0で勝利。前半で退場者を出す苦しい流れになりながら、GK小久保玲央ブライアンを中心とした堅い守備で危機を脱し、松木玖生のゴールで奪った虎の子の1点を守り抜いた。
今夏に控えるパリ五輪の出場権をかけた大一番で、この大会で3位以内に入れば自動的に五輪出場が決定。4位の場合はプレーオフに回り、準々決勝までで敗れれば五輪出場の道は絶たれるという厳しい戦いが幕を開けた。
日本はグループBで今回対戦した中国のほか、韓国とアラブ首長国連邦(UAE)と同組。なお、グループBのもう1試合は韓国がUAEに1-0で勝利。日本はこの後20日(土)にUAEと第2戦を戦い、22日(月)には韓国とのグループステージ最終戦に臨む。
7日で3試合を戦うという過酷な日程を乗り越え、ノックアウトステージに駒を進めることができるのか。目が離せない戦いが続いていく。
2014年から2年に1度開催
かつては『AFC U-23選手権』の名称で実施されていた『AFC U23アジアカップ』。2016年の第2回大会が同年夏のリオ五輪のアジア最終予選として行われると、2020年の第4回大会も東京五輪のアジア最終予選を兼ねて行われ、4年に1度“五輪の関門”として実施されるのが恒例となっている。
過去5回の優勝は第1回から順にイラク、日本、ウズベキスタン、韓国、サウジアラビア。未だ複数回優勝した国はなく、日本には史上初となる2度目の優勝という快挙もかかっている。
日本の成績は第1回からベスト8、優勝、ベスト8、グループステージ敗退、3位。2020年の第4回大会は上でも触れたように東京五輪のアジア最終予選を兼ねて行われた大会であり、東京五輪には開催国として出場することができたものの、もし他国での開催だった場合は五輪出場を逃していたことになる。
ちなみに、日本は五輪最終予選を兼ねていない大会に関してはU-21日本代表として出場、いわゆる“五輪世代”の育成にあてている。すなわち、前回大会はU-21代表で他国の先輩たちに挑んだ形で、その中での3位は価値ある結果と言えるだろう。
チームを率いたのも大岩剛監督で、メンバーにも16日の試合で躍動した小久保玲央ブライアンや松木玖生、藤田譲瑠チマや細谷真大らがいた。今回の初戦でいきなり窮地に追いやられても冷静に対応することができたのは、前回大会を経験しているという点もひとつ大きかったかもしれない。
危険なプレーで一発退場となってしまった西尾隆矢の今後の処分がどうなるかは引き続きの懸念事項だが、大ピンチをチーム一丸で乗り切って勝ち点3を持ち帰った今回のメンバーであればこの困難も乗り越えてくれるはずだ。まずは自動的に五輪出場が決まる3位以内を確保し、その先にある2度目の優勝をつかみ取ってもらいたい。
U-23日本代表・今後の日程と放送予定
・4月20日(土)
<グループステージ第2戦/0時30分>
UAE - 日本
→ NHK総合(全国生中継)
→ DAZN(LIVE配信)
・4月22日(月)
<グループステージ第3戦/22時00分>
日本 - 韓国
→ テレビ朝日系(全国生中継)
→ DAZN(LIVE配信)
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