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世界のサッカー界における背番号11番の特徴とJリーグでの傾向

2017 8/25 10:07Aki
サッカー 11番
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背番号11番

日本ではストライカーがつける番号というイメージの強い背番号11番。
これは世界的に見ると比較的珍しいイメージだ。 世界の中で11番といえば、ドリブルを得意とするサイドアタッカーというイメージが強く、その選手が得意なのは特に左サイド。11番といえば左サイドアタッカーというのが世界的な風潮でもある。
ではなぜ、世界では11番がサイドアタッカーの番号となったのか、そしてその中でも日本ではなぜストライカーの番号として認められるようになったのか。
背番号11番に関するあれこれを世界のサッカーの歴史や、2017年現在のJリーグをも含めて考察してみよう。11番には様々な歴史がある。

左サイドアタッカーがつける番号

サッカーでは1990年代までは変動番号制が取られていた。変動番号制とは、選手がつけている背番号はシーズンを通して予め決められたのではなく、試合ごとに先発する11人が1番から11番をつけるという仕組みの事だ。変動番号制の頃は、背番号が表すのは選手個人ではなく、ポジションの事だった。
その中で11番のポジションは左サイドの攻撃的選手。これはサッカーが広がっていった時代に使われていたフォーメーションが2-3-5という、ディフェンス2人、ミッドフィールダー3人、フォワード5人というフォーメーションだったためだ。
この2-3-5のフォーメーションに対して番号はゴールキーパーから、そして同じポジションでは右から順番に1番、2番と続いていったため、11番目となる最後の番号は、ゴールキーパーから最も遠い、左サイドの前線の選手につけられていた。
その後サッカーのフォーメーションは4-3-3や4-4-2へと変化していくこととなるのだが、11番の根本的な位置は変わらず、左サイドの攻撃的な選手がつける番号となったのだ。

現在、世界のサッカーシーンで輝く11番

現在、世界のサッカー界で最も有名な11番は、世界を代表するビッグクラブFCバルセロナで11番をつけるネイマール選手だろう。
ネイマール選手はブラジル代表では背番号10をつけているが、所属チームでは11番。これはバルセロナ移籍前のサントス時代も同じで、2012年にクラブワールドカップにサントスの一員として参加した時もネイマール選手は11番だった。10番はセビージャFCでプレーするガンソ選手がつけていた。
ネイマール選手が11番だったのは、ずばりポジションが左サイドアタッカーだったからだ。
サッカー強豪国ではこの番号とポジションの関係がしっかりしているので、ネイマール選手のポジションは自然と11番となるのである。
ブラジル代表で10番をつけるようになったのは、代表チームでのみポジションを中央に移したからだ。

その他、代表的な11番といえば、レアル・マドリードのガレス・ベイル選手や、ボルシア・ドルトムントのマルコ・ロイス選手。ベイル選手はのちに右サイドでもプレーするようになるが、レアル・マドリード移籍前までは左サイドの選手。そしてロイス選手も同様に左サイドからを主戦場として切れ味抜群のドリブルを見せるアタッカーだ。
11番といえばやはり左サイドアタッカーの番号なのだ。

Jリーグの11番

2017年J1の18チームでプレーする11番は14名。

北海道コンサドーレ札幌:ヘイス選手
ベガルタ仙台:石原直樹選手
鹿島アントラーズレアンドロ選手
大宮アルディージャ:播戸竜二選手
柏レイソル:ディエゴ・オリヴェイラ選手
川崎フロンターレ、小林悠選手
ヴァンフォーレ甲府:堀米勇輝選手
アルビレックス新潟:指宿洋史選手
清水エスパルス:村田和哉選手
ジュビロ磐田:松浦拓弥選手
ガンバ大阪:ファン・ウィジョ選手
セレッソ大阪:リカルド・サントス選手
ヴィッセル神戸:レアンドロ選手
サガン鳥栖:豊田陽平選手
※2017年7月19日時点、Jリーグ公式HP調べ

Jリーグの11番の中で、世界的なイメージに近いともいえる左ウイング/左サイドアタッカーにあたるのは、ヴァンフォーレ甲府の堀米勇輝選手とジュビロ磐田の松浦拓弥選手だろう。清水エスパルスの村田和哉選手は右サイドアタッカーなので、本来11番とは逆のポジションの選手だ。こうしてみると、現在のJリーグでは11番をつけた左サイドアタッカーというタイプの選手はほとんどいないという事になる。
では、Jリーグで11番の選手が最も多く務めているポジションを検証してみると、なんと14名中11名がストライカーだった。

海外にもディディエ・ドログバ氏やミロスラフ・クローゼ氏の様に11番をつけた偉大なストライカーはいるが、それにしても多い。Jリーグで11番をつける選手のストライカー率の高さは驚くべき数字だと言っても良いだろう。

日本に11番のストライカーを持ち込んだのは

日本に、Jリーグに11番=ストライカーという流れを持ち込んだのは、キングカズこと三浦知良選手だろう。三浦選手といえば11番。そしてストライカーである。
しかし、三浦選手がストライカーとなったのは、Jリーグ開幕を前にして日本に帰ってきてからだ。ブラジル時代は左ウイングの選手だった。左ウイングとしてプレーしてきたからこそ、そのポジションのレギュラーナンバー11番にこだわりを持つようになっていったのだ。
日本帰国後の三浦選手の活躍はご存知の通りだ。Jリーグ初代MVPであり、日本代表としても数多くのゴールを量産してきた選手である。
この三浦選手の活躍により、日本では11番がストライカーの番号となっていったのだろう。
2017年にJリーグで11番を付ける選手の中でも、大宮アルディージャの11番播戸竜二選手はまさに、三浦選手に大きな影響をうけ11番にこだわってプレーしている1人といえる。
実際にヴィッセル神戸ではチームメイトとして共にプレーしていた。
また2017年開幕前にサンフレッチェ広島からJ2で戦う名古屋グランパスに移籍したため、ここでは名前を上げなかったが、佐藤寿人選手も三浦選手に憧れ、11番にこだわる選手となったのだ。

上記2人以外にも、ベガルタ仙台の石原選手、川崎フロンターレの小林悠選手、サガン鳥栖の豊田陽平選手ど、Jリーグで11番を付ける選手はチームのエースストライカーがつける番号だといえる。

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