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【北関東のサッカーどころ】群馬県のサッカー強豪校5選

2016 8/20 05:15
サッカー部練習風景
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ザスパクサツ群馬の拠点地である群馬県は、県全内がザスパクサツ群馬のホームタウンである。北関東有数のサッカーどころと言っても過言ではない。
キッズからシニアまでサッカーを楽しむ群馬県内で、サッカー史に名を残す名門校はどこなのだろうか。名門から急速に力をつけてきた学校など、全5校を紹介する。

冬の選手権21回出場の強豪校!「前橋育英」サッカー部

群馬県前橋市にある前橋育英高校は、冬の選手権出場回数21回を誇る群馬県サッカー界の名門だ。部員数は3学年合わせて170名以上。全国から有能なサッカー選手たちが集まり、日々しのぎを削っている。
高校サッカー界の名将・山田耕介監督が率いる名門は、群馬県民みんなから愛されており、「上州のタイガーブラック」という愛称がついている。同校卒業のJリーガー数は県内一。山口素弘や松田直樹といったワールドカップ経験者、細貝萌(ブルザスポル/トルコ)や青木剛(鹿島アントラーズ)など、日本代表に選出された経験を持つ選手も多く輩出してきた。
第96回目となる選手権大会では、流通経済大柏を1-0で破り見事に初優勝を飾った。この快挙は群馬勢としても初めてのことであり、その試合内容も素晴らしいものであった。群馬県に限らず全国に名を轟かせた名門に今後も目が離せない。

前橋育英を脅かす最強の対抗勢力「桐生第一」サッカー部

桐生市にある桐生第一高校は、リオデジャネイロオリンピック出場が期待される鈴木武蔵(アルビレックス新潟)の母校として知られている。
田野豪一監督のもと「チームはひとつ」をモットーに、近年すさまじい勢いで実力をつけており、前橋育英の牙城を脅かす最強の「対抗勢力」としての存在感を確かなものにしている。最近10年間の成績に目を向けると、全国高校総体および冬の選手権で、それぞれ2度の全国大会を経験。群馬県新人戦でも2度の優勝を収めている。
2017年末には、悲願となる関東プリンスリーグへの昇格を果たした。来年からは、前橋育英と同じ舞台での勝負となる。強豪の中でもまれながら、より力をつけて県内のみならず全国で活躍するチームになっていくことに期待したい。

白と黒のゼブラカラーに宿る誇る古豪「前橋商業」サッカー部

前橋市で大正9年に創立された県立前橋商業高校。公立校ながら前橋育英と併せて「2強時代」を築いた古豪として知られている。奈良知彦前監督の地道な強化のもと、初めて全国大会に出場したのは昭和54年のインターハイ。
以降これまでに冬の選手権で11回、インターハイで16回の全国大会出場を誇っている。かつてJリーグで活躍した服部浩昭(元横浜フリューゲルス)、大野敏隆(元柏レイソル)、現役Jリーガーとしては高橋秀人(FC東京)もゼブラカラーのユニフォームに袖を通した経験を持つOBなのである。
近年は桐生第一の顕著な成長により「3強時代」に突入したが、2016年の関東大会県予選で久々に優勝を達成。しかも、堅守をベースに初戦から決勝まで全6試合で無失点という、古豪復活を思わせる快進撃を見せてくれた。

3強に続く新興勢力に進化した「健大高崎」サッカー部

男女共学制となってまだ15年の通称「健大高崎」。アスリートコースがあり、全国から有能な選手たちが集まる同校では、5度の甲子園出場を誇る県内有数の野球部がまず有名になった。
サッカー部も野球部に続く形で成長を続けている。昨年度は主要3大会で、群馬県内でベスト8もしくはベスト16止まりだったが、2016年度は、関東大会県予選4回戦で前橋育英を破るジャイアントキリングを達成。準々決勝で前橋高校に敗れこそしたが、群馬県最強の名門から奪った貴重な1勝は奇跡ではない。
今後のさらなる成長を予感させる、大ブレイクの「前触れ」なのだ。

チーム総合力は県内有数「常磐高校」サッカー部

太田市で大正2年から歴史を刻み続けている常磐高校。チームとしての総合力やバリエーション豊かな戦術に定評のある同校サッカー部は、2年前に関東大会県予選で準優勝に輝くなど、3強に続く実力者としての位置付けを確かなものにしている。
2015年度はインターハイ、選手権、新人戦の3大会で3強の一角である桐生第一と対戦し3敗。しかしながらいずれも僅差での敗戦であり、その実力は少しずつではあるが確実に伸びていることを予感させた。
2016年度、6月のインターハイ予選4回戦で前橋育英と対戦した。90分間を1-1で終えた常磐高校はPK戦の末、勝利。3強崩しに成功し、そしてベスト8まで進出することに成功したのだ。悲願の全国大会出場を視野に捉える位置にまで歩みを進めている。

まとめ

群馬県の高校サッカー界には、前橋育英・桐生第一・前橋商業の「3強+α」という構造が成り立っている。しかし、その「+α」にあたるチームには、紹介した健大高崎や常磐高校のほかに、高崎高校、前橋高校、高崎経済大学付属などが挙げられる。
いずれもも3強を崩す実力を兼ね備えていて、群馬県は近年稀に見る高校サッカーの「激戦区」となりつつあるのだ。