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サッカー選手としてプレーの選択肢を広げるボディフェイント


サッカー,イニエスタ

Photo by LevanteMedia / Shutterstock.com

ドリブルテクニックには様々なものがあるが、その中でも他のテクニックとは異なる特徴をもつのがボディフェイント。このプレーが得意な選手に共通しているのは様々な選択肢を持っているということだ。そこにある共通点を探ってみよう。

ボディフェイントの最大の特徴はボールに触らないこと

ボディフェイントとはその名の通り身体を使ったフェイントだ。このテクニックで特徴的なのはボールに触らないで行うプレーということだろう。
ダブルタッチやエラシコ、ルーレットなどドリブルには様々なテクニックがある。当然ながらそのほとんどはボールを触って何をするかというものだが、このボディフェイントはその中でも数少ないボールを触らないテクニックの1つ。そして足よりも上体の動きで相手を惑わせるという技だ。
ボールを触らないで相手を翻弄するのはどういうことなのか、言葉だけではちょっとイメージしにくいかもしれないが、そこには重要なテクニックが隠されている。

ボディフェイントを使いスルスルとボールを運ぶイニエスタ選手

現在のサッカー界で最も効果的にボディフェイントを使っているのは、スペイン代表そしてFCバルセロナで中心選手のアンドレス・イニエスタ選手だろう。
ヨーロッパでは、ドリブルは突破するドリブルとボールを運ぶドリブルの2つに大きく分けられており、イニエスタ選手の母国スペインでは前者をレガテ、後者をコンドゥクシオンとそれぞれ名前があるほど区別されている。
そしてイニエスタ選手が得意としているのが、後者のボールを運ぶコンドゥクシオン。この時に派手な足技を使うでもなく、スルスルとボールを運ぶ姿が見られる。
イニエスタ選手がこのコンドゥクシオン中に行っているのが上体を使ったボディフェイントで、これにより相手はタイミングをずらされボールを運ばれてしまうのだ。

ジダン氏も得意としていたコンドゥクシオン

ボールを運ぶコンドゥクシオンを得意としていた選手として、現役時代はフランス代表、レアル・マドリード、ユベントスFCなどで魅力溢れるプレーを見せ、現在レアル・マドリードの監督を務め、ジネディーヌ・ジダン氏があげられる。
ジダン氏といえば、ボールを軸にくるっと一回転しながら相手を抜き去るマルセイユルーレットでも有名だが、中盤の選手としてより多く行っていたのはボールを前線に運ぶことを目的としたコンドゥクシオンだった。
そしてその際にはイニエスタ選手同様にボディフェイントを多用し、トップスピードでプレーしているわけではないにもかかわらずスルスルとボールを運ぶ姿が見られた。

ボディフェイントに重要なこととは

ボディフェイントは最初にも書いたように、ボールに触らず主に上体の動きで相手を惑わせるフェイントだ。なのでこのテクニックに関していえば特別な足技は必要なく、強いて言うならどれだけ上体を大きく動かす事ができるかという部分だけ。また彼らはトップスピードでドリブルをするような事もほとんどないので、同じような動きをすることはサッカー経験者であれば少しトレーニングすれば可能だろう。
しかし実際に動きをトレースできるようになってもそれだけでは彼らと同じような効果をあげることはできない。 彼らのコンドゥクシオンをじっくり見ると、ドリブル中にボールを置く位置が特徴的な事に気が付くことだろう。 ボディフェイントを効果的に行うために重要なことは、ドリブル中にボールを置く位置なのだ。

常にプレーヤーが支配する空間にボールを置く事がポイント

イニエスタ選手やジダン氏が繰り出すコンドゥクシオンでは、ボールの位置がかなり足元に近い位置にある。通常ドリブルといえば前方にボールを蹴り出す動きを繰り返すプレーであるため身体からボールは離れてしまうものだが、彼らのコンドゥクシオンではほとんど無理せず足を広げた間にボールがある状態が続いている。これはバスケットボールにおけるシリンダーという概念に近いかもしれない。
彼らはここに常にボールを置くため、走っている途中でも前方に出ている足ではなく後ろ側の足で引きずるようにボールを前進させる。これは日本人のなかでは際立ってボディフェイントを多用する、セレッソ大阪の柿谷曜一朗選手にも共通する特徴で、ここにボールがあることで様々なプレーの選択肢を持つ事ができる。
例えば相手が飛び込んでくれば逆に前にボールを出して抜き去る事など別のフェイントに切り替える事もできる。何でもできる状態であるからこそ、ボールに触らなくても、上体の動きだけで相手を惑わせる事ができるのだ。

まとめ

ボディフェイントはドリブルテクニックでも代表的なものの1つだが、他のフェイントとは異なりより効果的に行うにはドリブル中のボールの置く場所が重要になってくる。 ボディフェイントの使い手であるイニエスタ選手がドリブル中にどこにボールを置いているのかに注目してみてはいかがだろうか。

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