帝京高校の概要
帝京高校は東京都板橋区に位置する私立高校で、中高一貫校でもあるのだ。帝京高校は帝京大学グループに含まれていて、幼稚園~大学、さらには海外にも学校があるなど、非常に大きなグループに属している。
この「帝京高校」という名前を聞いたことがある人は多いのではないかと思う。
今回紹介するサッカー部や、野球部などは全国制覇の経験を持ち、何人ものプロ選手を生み出している。サッカーに関して言うと、なでしこジャパンの前監督である佐々木則夫氏や元日本代表の中田浩二氏も帝京高校出身だ。
サッカー界に多くの人材を輩出してきた帝京高校はどのような戦歴を持つのだろうか?
誰もが知る名門の戦績は
帝京高校サッカー部は、全国レベルの強豪で、高校サッカー関係者なら誰もが知っていると言っても過言ではないチームだ。その成績は、インターハイ出場31回(うち優勝3回、準優勝4回、ベスト44回)、高校選手権出場34回(うち優勝6回、準優勝3回、ベスト44回)である。この数字を見るだけでも帝京高校サッカー部の凄さが理解してもらえるのではないかと思う。
これらの戦績の中でも、特に印象的なのが1997年の高校選手権決勝対東福岡高校戦だ。大雪の中行われた試合はピッチが雪で真っ白になり、オレンジ色のボールが使われるなど、「雪の決勝」として今でもその映像がテレビで流れるなどしている。
時代を築いた古沼監督
帝京高校サッカー部の地位を築いたと言えるのが、古沼貞雄元監督である。古沼氏は1965年に帝京高校サッカー部の監督に就任している。しかし、古沼氏自身にサッカー経験はなく、学生時代はラグビーやレスリングの選手だったそうだ。
そんな古沼監督時代の帝京は、とにかくたくさん走り、どのチームにも負けないくらいの練習量を誇っていたそうである。全国9度の優勝を誇る名門とはいっても、特別な練習を行っているわけではなく、その強さは練習量に裏打ちされていたのだ。
新たな強豪校の出現!そしてチームの停滞
古沼氏が2003年に監督を退くと、その後は、徐々に下降線をたどりはじめる。もちろん全国大会に出場する年もあったのだが、東京都に新たな強豪チームが出現し始めたこともあり、「帝京」という名門校であっても簡単に勝つことができなくなってきたのだ。2016年時点で、高校選手権には7年間出場することができていない。これは、帝京高校が高校選手権に初出場して以来最も長いブランクになる。またインターハイに関しても最後の出場は2010年だ。
苦しい時期に入っている帝京ですが、復活の兆しは見られるのだろうか?
強豪復活なるか?最後の優勝を知る監督
2017年、帝京高校を指揮するのは日比威監督だ。日比監督は帝京のOBで帝京が高校選手権を制覇した時のキャプテンであり、強い時代の帝京を知る監督である。
2014年に監督に就任すると、2015年、2016年と2年連続で高校選手権東京都予選決勝に進出するなど全国大会まであと1歩のところまできている。再び全国の舞台で帝京の名前が見られる日は決して遠くないのかもしれない。
帝京高校の強さを表して「帝京魂」と言われることがあるが、日比監督は帝京魂について以下のように語っている。
一人のひとりの責任感。これに尽きるんじゃないですかね。
(中略)
最後まで戦う。そうやって一人ひとりがプレーするからこそ、周りや観る人たちに伝わって、『残り1分で負けてても追いつくんじゃないか、帝京がひっくり返すんじゃないか』って雰囲気になる。だから帝京魂というのは中にいる僕たちが意識して持つものではなく、周りが感じ取るものだと思うんです。
出典:
サッカーダイジェストweb
2017年、帝京魂を我々観戦者が感じ取ることができるのか注目である。
まとめ
帝京高校サッカー部について紹介してきた。高校サッカー界を代表する強豪であり、数々のタイトルを獲得してきた帝京高校。近年は苦しい時期が続いているが、再び全国大会で黄色のユニフォームが見られる日がくるはずだ。ぜひ、帝京高校サッカー部に期待してほしい。