佐野日本大学高校の概要
佐野日本大学高校(以下佐野日大)は栃木県佐野市に位置する私立高校です。その校名にもある通り日本大学とは準付属という関係を持っています。
佐野日大は部活動が盛んで、今回紹介するサッカー部は全国大会に何度も出場しているほか、野球部も甲子園出場経験があります。
サッカー部には関東地方を中心に県外から進学してくる選手もおり、100名以上の部員を抱える大所帯となっています。
では、そんなサッカー部はどのような成績を残してきたのでしょうか?
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毎年多くのドラマを生み出す高校サッカー。特に冬に行われる高校選手権についてはテレビ中継が行われることもありファンだという方も多いのではないでしょうか?今回は2016年の第95回大会でベスト4に入り躍進した佐野日本大学高校に注目し紹介したいと思います。
佐野日本大学高校(以下佐野日大)は栃木県佐野市に位置する私立高校です。その校名にもある通り日本大学とは準付属という関係を持っています。
佐野日大は部活動が盛んで、今回紹介するサッカー部は全国大会に何度も出場しているほか、野球部も甲子園出場経験があります。
サッカー部には関東地方を中心に県外から進学してくる選手もおり、100名以上の部員を抱える大所帯となっています。
では、そんなサッカー部はどのような成績を残してきたのでしょうか?
佐野日大は過去に何度も全国大会に出場した実績を持ちます。
夏の全国大会であるインターハイには9回の出場経験が、冬の全国大会である高校選手権には8回の出場経験があります。これらの全国大会出場経験の中でも特筆すべきは2016年の高校選手権です。チームにとって初となるベスト4へ進出しているのです。
佐野日大は高円宮U-18サッカーリーグ(年間を通して行われる高校サッカーのリーグ戦)では3部リーグにあたる都道府県リーグに所属しています。全国大会には上位リーグに所属するチームが数多く出場してくる中、県リーグのチームが上位に入ったことが佐野日大の強さを証明しています。
ベスト4に入った高校選手権で佐野日大が躍進することができた背景の1つにチームが守備重視のサッカーを展開したことが挙げられます。
もともとは攻撃を重視したサッカーを行っていた佐野日大ですが、結果が伴いませんでした。それを受けて海老沼秀樹監督は5バックという守備を重視したサッカーにシフトチェンジしました。
これについては、選手やメディアなどからも賛否が巻き起こりました。しかし、2010年のFIFAW杯における日本代表が大会直前に守備的な布陣にしてベスト16入りを果たしたのを彷彿とさせるかのような佐野日大の戦い方は多くのサッカーファンに印象を残しました。
佐野日大を率いる海老沼秀樹監督もかつては佐野日大の選手として全国大会に出場した経験を持っています。佐野日大の監督には2002年に就任し、一時期は監督を退いていた時期もありましたが、2015年から再び監督に復帰しています。
そんな海老沼監督の指導を垣間見られる2つの発言があります。
海老沼監督は新チームの構想について「全く、うちは1から、その時いる選手で総入れ替え。選手にあったサッカーをしますが、取り組みは変わらない」と断言
出典: 日刊スポーツ
勝つことよりも選手の成長が感じられたことが私としてはいちばんうれしい。試合に出ている子だけでなく出ていない子たち、登録の30人から外れた子、ベンチ入りから外れた子がチームのために一生懸命やってくれた。人間的な成長を感じられたことが私にとっての幸せ
出典: サッカーキング
これらはいずれも先のベスト4に入った高校選手権後の発言です。この発言から海老沼監督の選手の成長を考え、選手に適したサッカーを目指しているということがわかります。先ほどの5バックというのも選手たちがより高いレベルでサッカーをするために考えた末の戦術なのかもしれません。
佐野日大は、全国ベスト4に入ったことで、2017年は栃木県内のチームからは追われる立場になります。
佐野日大も強豪と呼ばれるチームではありますが、栃木にはほかにも矢板中央高校や真岡高校などの強豪がひしめいています。実際、佐野日大にとって2016年の高校選手権は4年ぶりの出場で、それまでの3年間はいずれも矢板中央が出場しています。
また、栃木県の過去20年の高校選手権出場校を見てみると佐野日大、國學院栃木、真岡、宇都宮白楊、矢板中央の5校のみで、県内の高校でも力関係が一部に集中していると考えられます。佐野日大が再び全国の舞台で活躍するためにはこれらの強豪を乗り越えていかなければなりません。どのような戦いが展開されるのか、県内の大会から注目です。
佐野日大について紹介してきました。全国ベスト4に入ったことで2017年も大いに期待が集まります。勢いそのままに全国制覇に手が届くのか、それと新たなチームが躍りでるのか、2017年の佐野日大の戦いに期待しましょう。