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なでしこリーグの強豪、INAC神戸レオネッサの過去から現在まで

2017 3/8 20:01kinsky
サッカーⒸShutterstock.com
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Photo by Evgenii Matrosov/Shutterstock.com

INAC神戸レオネッサは、日本女子サッカーリーグ(愛称なでしこリーグ)に所属するプロサッカーチーム。1部所属の10チームのなかでINAC神戸レオネッサは常に優勝争いを演じている強豪だ。同チームの歴史、成績、注目選手などを紹介する。

INAC神戸レオネッサは2001年に設立され、リーグ優勝は3度

INAC神戸レオネッサは、2001年に設立された女子サッカーチーム「レオネッサ」を前身とするチーム。チームの運営団体「アイナック」とチームの拠点・神戸と名称を組み合わせ2009年から現在の「INAC神戸レオネッサ」となった。
INAC神戸レオネッサは、2004年からの日本女子サッカーリーグの2部制移行後、日テレ・ベレーザに次ぐ3度の1部リーグ優勝を誇っている強豪チームだ。2016年はリーグ戦2位という成績だったが、皇后杯では前年に続き2年連続優勝を果たしている。

2008年頃から有望選手が続々と入団し強豪チームへ

INAC神戸レオネッサが常にリーグ戦で上位争いを演じるようになってきたのは、2008年シーズン頃からだ。2008年に、不動のゴールキーパーとなった海堀あゆみ選手が入団。同じ年に川澄奈穂美選手も日本体育大学から入団した。
続く2009年からは、現在主将としてチームをけん引している高瀬愛実選手が、北海道文教大学明清高校から入団。高瀬選手は1年目からレギュラーとして活躍し、新人王を受賞した。戦力が次第に整い、2010年にはリーグ戦では4位に終わったが全日本女子サッカー選手権で優勝を飾り、チームとして初タイトルを獲得した。

2011年なでしこリーグで初優勝、その後3年連続でダブルタイトルを

さらに2011年になると、日テレ・ベレーザから澤穂希選手、大野忍選手、近賀ゆかり選手といった日本代表レベルの選手が続々と入団。チームは2011年になでしこリーグ初優勝を成し遂げると、リーグ優勝と皇后杯優勝のダブルタイトルを2013年まで3年連続で獲得する。
特に2011年と2012年はリーグ戦無敗という記録を打ち立て、他のチームとの戦力的格差も浮き彫りになった。2011年にはFIFA女子ワールドカップもあり、女子サッカーはINAC神戸レオネッサ人気と共に盛り上がった。

ワールドカップには7人の所属選手が招集され、エースの澤選手が大活躍

女子サッカーが大きく盛り上がるようになったきっかけは、2011年のFIFA女子ワールドカップでの劇的初優勝にある。そして、日本チームにはINAC神戸レオネッサから7人もの最多メンバーが招集された。
準決勝のスウェーデンと決勝のアメリカ戦ではレオネッサの選手5人がスターティングメンバーとしてピッチに立った。決勝ではレオネッサに所属する澤穂希選手が起死回生の同点ゴールを挙げ、PK戦に持ち込み初タイトルを獲得した。澤選手は翌年アジア人初の「FIFA最優秀選手賞」を受賞した。

現在はチーム生え抜きの高瀬選手を中心に、リーグ優勝を目指している

2015年シーズン終了とともに、チームの精神的支柱であった澤穂希選手とゴールキーパーの海堀あゆみ選手が現役を引退。また、チーム一の人気選手である川澄奈穂美選手が2016年からアメリカのシアトル・レインFCに移籍するなど、チーム事情は大きく様変わりした。
現在はチーム生え抜きの高瀬愛実選手が主将として、FIFA2011年メンバーだった鮫島彩選手や大野忍選手、田中明日菜選手らが移籍して加わり、若手ではなでしこジャパンにも選出された京川舞選手がFWとして活躍している。

まとめ

FIFA最優秀選手賞(バロンドール)を獲得した澤穂希選手が所属していたINAC神戸レオネッサの発足から現在までの経緯、さらに戦績などをまとめた。レオネッサは澤選手や川澄選手といったビッグネームは抜けても、主将・高瀬選手を中心にタイトル奪還に燃えている。