サッカー選手と太もも
サッカー選手の体を見て目立つ場所のひとつが太ももではないでしょうか?みなさんもサッカーの試合などで選手を見ていて気になったことがあるのではないかと思います。
筋肉で盛り上がった太い足はサッカー選手の特徴のひとつです。シュートやパスといったキックをはじめ、ダッシュやストップ、方向転換などの瞬発力が必要な動きやジャンプなど、プレーの各所に足を使う場面があり、それらのプレーによって鍛えられるため、太ももが太くなるのです。
しかし、足を使う機会が多いからこそ、そこに起こる怪我も多くなります。特に太ももは、サッカー選手にとって怪我が多い部位です。
太ももに起こりやすい怪我
太ももに起こりやすい怪我を2つ紹介したいと思います。
1つは「肉離れ」です。肉離れは、筋肉が損傷した状態で、比較的軽症な筋肉が伸ばされた状態のものから、筋肉が断裂している重症のものまでさまざまです。肉離れは筋肉が強力に収縮して傷つくことによって発症します。
もう1つは「筋挫傷」です。現場では「ももかん」と呼ばれることもあります。こちらも肉離れと同様に、筋肉が損傷した状態ですが、主に相手選手との接触時に相手の膝が太ももにぶつかることで生じます。
どちらも太ももに起こりやすい怪我ですが、それを防ぐためにはどのようなことができるのでしょうか?
太ももを痛める原因
怪我を防ぐためには、その怪我がなぜ起こるのか原因を把握しておくことが大切です。ここでは、先ほど紹介した「肉離れ」と「筋挫傷」の原因を紹介します。
まず肉離れに関してですが、その主な原因は疲労によるものです。肉離れは12歳以下の年代での発症は少なく、それ以降の年代で多く発症するという報告もあります。練習の量が増え、強度が高くなる中高生などが疲労を溜めてしまい、肉離れを起こしてしまうようです。
また、筋挫傷に関しては、先ほど説明したように相手選手の接触という外力によるものです。
怪我を防ぐために
太ももの怪我を防ぐためにできることはどのようなことがあるのでしょうか?
肉離れは、先ほど紹介したように疲労の蓄積によって引き起こされる怪我です。そのため、過度な練習を避けるようにすることは怪我防止の観点から重要です。しかし、練習量のコントロールは指導者によって行われることが多いので、指導者が練習量を考えることが必要になります。そのほかに自分でできるケアとしては、ストレッチやアイシングなどを行うことも効果的です。これらに関しては後ほど詳しく紹介します。
次に、筋挫傷を防ぐためには、どのようなことに気をつければいいのでしょうか?外力によって起こる怪我を防ぐことなんてできるのか?という疑問を持つ方もいるかもしれませんが、対策を立てることはできます。それは、判断力を養うことです。
サッカーは体の接触が伴うスポーツですが、怪我が発生する場面などは無理な接触によるものも少なくありません。飛び込むと危ないのに飛び込んでしまう、タイミングが遅いのに体をぶつけにいってしまう場合などです。日頃の練習から飛び込むタイミングやそれが危ないかどうかといった判断基準を意識することで怪我が防げる可能性があります。
太もものケア方法
最後に、日常的に行うことができる太もものケア方法を紹介します。
まずは、練習前、練習後のストレッチを行うことです。練習前後のストレッチは体を温めるという点や体の疲れを軽減させるという点において非常に重要です。ただストレッチと言っても、太ももだけでも前面、後面、内側、外側など、部位ごとにいろいろなストレッチがあります。ぜひ自分に合ったストレッチを行うようにしてください。
また、ケアの方法として、練習後などにアイシングを行うことも効果的です。アイシングは運動によって起こる筋肉の緊張状態を和らげたり血液循環にも効果があるほか、筋肉に溜まる疲労物質の発散を抑えてくれます。よく野球の投手が肩を冷やしているのを見るかもしれませんが、あれにはこのような効果があります。
まとめ
ここまで太ももに起こりやすい怪我とそのケア方法を紹介してきました。
全力でプレーをしていれば怪我は起こるものです。しかし、事前にその原因やケア方法を知っておけば防げる怪我もあります。
ぜひ、ご自身でケアを行ってみてください。